マスタ管理とは?メリット・デメリットや効果的な活用手法を徹底解説
- マスタ管理って何?聞いたことあるけどよくわからない
- マスタ管理をどうやって進めていけば良いかわからない
- マスタ管理を活用するメリットが知りたい
このような疑問を抱えている方はきっと多いはずです。
確かにマスタ管理という言葉は、馴染みのない方にとっては理解が難しいものです。
本記事では、このような疑問を抱えている方に向けて、マスタ管理の基本的概念やメリット、マスタ管理を上手く活用するポイントについて解説していきます。
マスタとは?
マスタとはマスタデータを略したもので、「何かの基礎になるデータ」のことを指します。
マスタは、以下の2つに分けられます。
- システムを動かす前から入れておく必要のあるデータ
- システムを動かすことによって蓄積されていくデータ
マスタは一般的に、「商品マスタ」「社員マスタ」「給与マスタ」「顧客マスタ」などに分けられます。
例えば「商品マスタ」の場合、商品の価格や型番など、商品の基本情報が含まれています。
マスタ管理とは?
マスタ管理とは、マスタを管理するための環境を整えて、効率よく管理することです。
身近な例でいうと、Webサイトへのログインなどもマスタ管理です。
Webサイトは一般的にはログインIDとパスワードを入力するだけで、簡単にログインできます。
なぜIDとパスワードを入力するだけでこんなに簡単にログインできるかというと、あなたの会員情報がIDやパスワードと紐付けられてマスタとして管理されているからです。
このようにマスタ管理を有効活用することで、より効率的に物事を進めることが可能です。
マスタ管理が必要な理由
マスタ管理の基本的な概念については、理解できたかと思います。
ここからは、なぜマスタ管理が企業で必要になるのかという点についてご説明させていただきます。
正確な情報収集が必要な現代社会
テクノロジーが発達しほとんどの人がスマホを手にした現代では、企業側がオフラインの情報だけで情報収集していくことは、効率的ではありません。
オンラインが主流になった今、企業側はオンラインとオフライン両方の側面から正確な顧客ニーズを見極め、商品やサービスに反映させる必要があります。
マスタ管理は、社内の情報を正確に収集することに役立ちます。
わかりやすいように一つ具体例を交えて紹介します。
例えば、リユース業界の場合だと新品の商品だけでなく中古品も扱うことになります。
そのため、同じ種類のドライバーを販売していたとしても、その商品の状態によっては買取価格や販売価格は異なります。
これらの取引データが蓄積されていくことで、この状態の商品はこの価格で売れるという最適な売価が算出できるようになります。
マスタ管理を使用していなかった場合、商品が全く別のものとして認識されるため、正確な売上情報や在庫情報が取得できなくなってしまいます。
このような問題を防ぐためにも、社内全体で統一のマスタを適切に管理することが重要です。
人材不足による業務属人化を解消できる
現在日本は、少子高齢化が深刻化し、多くの企業では人材不足が進んでいます。
人材不足が深刻化している影響もあり、多くの企業では業務の属人化を避けられなくなってきました。
そのような状態であるにもかかわらず、不適切なマスタ管理による非効率な経営を行っていくことは、企業にとって重大な損失に繋がりかねません。
前述したWebサイトへのログイン例でもお分かりいただけたかと思いますが、マスタをあらかじめ設定しておくことで、業務効率が大幅にアップします。
これまでは取引のたびに会員情報を入力していた場合でも、会員マスタとして会員情報をあらかじめ登録しておくだけで、必要最低限の情報だけで会員情報を呼び出すことができます。
「会員マスタ」の例のように、社内で情報の不整合を無くしていくことが、業務属人化解消の第一歩に繋がります。
マスタ管理のメリットとは?
マスタ管理の重要性がわかったところで、次はマスタ管理のメリットについて確認していきましょう。
マスタ管理のメリットは大きく3つに分けられます。
データを統合することで的確な分析が可能
最近では便利なITツールが多く存在しており、社内で複数の管理システムが混在しているケースも多く見られます。
複数の管理システムが混在したままだと、正確なデータが集計できず的確な分析が難しくなります。
マスタ管理を実施することで、各システム別々で管理しているデータを一つに統合し、一元化できます。
情報を一元化することにより、在庫や顧客リストなど、経営全体を可視化することができ、効率的な経営を実現できます。
何度も行う取引を簡易化できる
店舗販売や買取を行っていると、同じ種類の商品を扱うことが多々あります。
特にリユース業界の場合、ゲームやブランド品などは市場に出回っている数もかなりのものです。
品物を売りに来る顧客もいれば、買いに来る顧客も多く、同じ種類の品物を何度も扱うというケースも少なくないはずです。
このような時、あらかじめマスタ管理で製品を型番ごとに登録しておけば、取引を簡易化することができます。
さらに店舗間で同じ商品マスタを利用することで、地域ごとの商品売上額や、買取価格などを出力することも可能です。
このようにマスタ管理は、特にリユース業界には必須といえます。
顧客満足度の向上が期待できる
マスタ管理で顧客情報を一元管理することで、顧客満足度の向上も期待できます。
例えばリユース店では、従業員全員が常連客の情報にアクセスできるようにすることで、以下のような効果が期待できます。
- 新人が常連客を対応した際にも、ベテラン従業員と同じような対応が可能
- 他店舗の顧客が来店した際にも、過去の履歴からより顧客に合った製品を提供できる
- 顧客が再来店した際の対応や取引がスムーズに行える
このようにマスタ管理により、従業員全員が同じ知識や情報を共有できるため、顧客一人ひとりが求めるニーズに合わせた対応が可能になります。
誰が対応しても最善の接客ができるため、結果として顧客満足度が向上します。
マスタ管理のデメリットとは?
業務改善や顧客満足度の向上など、メリットの多いマスタ管理ですが、デメリットも存在します。
マスタ管理実施に失敗しないためにも、デメリットを確認しましょう。
マスタ管理のデメリットは2つに分けられます。
マスタ管理実施にコストと時間がかかる
社内でマスタ管理を統合して管理するためには、以下のことを行う必要があります。
- 要件定義
- 現状分析
- アーキテクチャの設計
- データモデルの作成
- データ管理体制の整備
- 従業員の教育
見て分かる通り、マスタ管理実施のためにはやるべきことが多く、開発費用や人件費、さらに多大な時間がかかります。
すぐに実施しようと思って実施できるものではないので、長期的なスパンでじっくり開発を進めていくことが大切です。
マスタの棚卸しを行う必要がある
マスタ管理できる環境を整えたあとは、マスタの棚卸しを行う必要があります。
例えば、「商品マスタ」への登録は新しい商品が入荷するたびに、一つ一つ行っていかなければなりません。
マスタ未登録商品が発生してしまうと、スーパーでお客様をレジで待たせてレジ担当者自身が売り場に売値を見に行く羽目になったりと余計な手間が発生してしまいます。
このようなトラブル発生を防ぐためにも、不要なデータや期限切れのデータは頻繁に更新していく必要があります。
マスタ管理を上手く活用するポイントとは?
一体どのようにしたら、マスタ管理を上手く活用できるのでしょうか。
ここでは、マスタ管理を上手く活用するための2つのポイントをご紹介します。
一気に進めようとしない
前述したとおり、マスタ管理は一朝一夕で始められるものではありません。
一気にマスタ管理のための環境を整備するというのは、なかなか難しく失敗する確率も高まってしまいます。
マスタ管理を行う上では、
- 製品の在庫管理の前提条件の設定
- マスタを変更できる権限設定
- 一つ一つの商品をマスタへ登録
- 発注業務の自動化
など、筋道を立てて一つずつ順番に行っていくことが大切です。
マスタ管理に適したITツールを導入する
マスタ管理のデメリットの部分でも説明しましたが、マスタ管理の実施にはたくさんの時間と工数が必要になります。
条件定義や開発などの全ての作業を自社で0から始めるのは、かなり大変です。
最近では、マスタ管理をすぐ社内で始められるITツールが多数存在します。
ITツールを導入することで開発にかかる工数や時間を大幅に削減できるため、社内でエンジニアを抱えていない場合でも、コストを抑えたマスタ管理を実施できます。
ReCOREでマスタ管理を行うメリットとは?
マスタ管理を上手く活用するポイントの一つとして、ITツールを導入することが大切だと説明しました。
今回は数あるITツールの中でも、マスタ管理を行う上で最適なツール「ReCORE」を紹介します。
ReCOREは、リユース・リテール業界向けのクラウド型POSシステムです。
ReCOREでは、買取や販売に必要な約7500万件以上の商品データベースによる買取サポート機能や、在庫管理などを搭載しており、マスタ管理だけでなく業績向上に役立ちます。
ReCOREの主な機能
- 7500万件以上の商品マスタ(カタログ)
- 在庫管理
- 複数拠点管理
- 会員ランク管理
- 顧客分析
ここでは、ReCOREでマスタ管理を行うメリットについて、より詳しく説明していきます。
商品データベースがあらかじめ用意されている
ReCOREには、7500万件を超える商品データベースがあらかじめ搭載されており、すぐにマスタ管理を行うことが可能です。
この商品データベースは頻繁に更新され増え続けていく上に、自社のルールに沿って登録することも可能です。
通常このような在庫登録は一つ一つ商品の詳細情報を入力していくため、手間がかかります。
しかしReCOREでは在庫登録時に、在庫に適したデータベースを選択することで商品自体の詳細な情報の入力を省くことができます。
イメージとしては、商品情報が親で、在庫情報がそれに紐づく子の関係になります。
例:ドライバー
在庫状態:
- 状態レベルBの中古のドライバー
- 新品のドライバー
- 状態レベルAの中古ドライバー
親要素である商品状態を選択するだけで、在庫登録時にドライバーそのものの商品情報の記載が不必要になります。
在庫管理機能で各店舗の売上を最大化
ReCOREには、在庫管理の機能も充実しています。
これらの管理機能を最大限活用することで、売上を最大化することができます。
- 売価・原価在庫分析
- カテゴリー別回転率
- カテゴリー別粗利率分析
- 部門別交叉比率分析
- 販売商品ABC分析
リユース店の場合、品物の販売価格の設定は非常に重要です。
商品が早く売れすぎると、「価格が安すぎたのではないか?」
商品がずっと売れないままだと「価格が高すぎるのでは?」
というように、常に市場のニーズを見ながら適正売価を見つけることが売上を最大化することに繋がります。
この時ReCOREのABC分析機能を活用することで、販売した商品がどのくらいの期間で売れたのか、ABCランクに自動分類されます。
この結果を従業員全体で管理することにより、適切な在庫状況を保った店舗運営が実現できます。
他店価格を参考に誰でも査定業務を実行できる
昔までリユース業界では、「できるだけ安く買い取って、高く売る」という「原価発想」で売買を行うことがほとんどでした。
しかしながら、この発想では買取価格がどうしても安くなってしまい、顧客の不信感を招いてしまいます。
現代のリユース店では、「商品がいくらで売れるからいくらで買い取る」という「売価発想型買取」が大切です。
しかし顧客が買取依頼に来た商品を一目見て、「この商品はいくらで売れる」と判断するのは、簡単なことではありません。
特に、入社したばかりの新人従業員だとなおさらそれは困難になるでしょう。
そんな時に活用したいのがReCOREです。
ReCOREの7500万件を超える商品データベースでは、商品情報だけでなく、他社の価格まで確認することができます。
例えばこのレベルの状態の品物は4000円、このレベルなら3400円というように、過去の他店の取引データを参考に買取価格や販売価格を決めることができます。
この機能により査定の効率化が可能になるだけでなく、過去のデータを基に誰でも査定業務が行える環境を作ることができます。
ECでの出品・在庫管理を簡単に行える
オンラインショッピングを活用する割合が増えた今、リユース店でもオンライン上に販売経路や顧客に情報を発信するメディアを持つ必要性が高まっています。
ReCOREでは、在庫管理や在庫分析機能以外にも、EC出品・EC上の在庫管理を簡単に行える機能を搭載しているので、オンライン・オフライン両方に対応した経営戦略を実施できます。
ReCOREでは、複数モール同時出典機能により、平均出品時間を従来のおよそ1/3まで減らすことが可能です。
さらに、店舗とEC上の在庫連動機能により、実店舗に在庫を置きながら、複数モールでの販売を行う併売も可能です。
これにより、販売時の在庫回転率の向上・粗利率の最大化が実現できます。
ReCOREなら強力な顧客管理が実現可能
ReCOREは、顧客管理機能も充実しています。
ReCOREでは、顧客の購入履歴などが自動で保存されるため、店舗側が必要とする様々なデータが手に入ります。
そのデータを活かして以下のような機能が利用できます。
- 会員機能
- ポイント機能
- 条件別顧客絞り込み
- 会員販促SMS・メール
- 会員情報CSV出力
例えば、取引額上位の顧客のみをリスト化してSMSやメールを送信したりすることも可能です。
また休眠顧客層の絞り込みを行い、来店を促す施策を行ったりすることもできるため、顧客のリピート率を高められます。
さらに、ReCOREではLINEミニアプリと連携することで、会員アプリの作成が可能です。
顧客は日頃使っているLINEからQRコードを読み取るだけなので、新しいアプリをダウンロードする手間なく会員登録ができます。
この会員情報はReCORE内で紐付けることもできます。
ReCORE上で顧客情報の分析・属性分けを行い、狙った顧客属性のみに一斉にLINEメッセージやクーポンを送信することも可能です。
まとめ
今回はマスタ管理の基本的概念、そしてマスタ管理のメリットや上手に活用するポイントをご紹介させていただきました。
マスタ管理の条件定義や開発には多大な費用と時間がかかるため、手軽にマスタ管理を始めたい方は、ReCOREの活用をおすすめします。
現在ReCOREでは、無料でお問い合わせと資料ダウンロードが可能です。
本記事でReCOREについてもう少し詳しく知りたいという方は、ぜひ下記のボタンからお問い合わせや資料ダウンロードをクリックしてみてはいかがでしょうか。
監修者:本荘 幸大
卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。