宅配買取に関わる法律とは?企業が確認するべきポイントを徹底解説!

宅配買取に関わる法律とは?企業が確認するべきポイントを徹底解説!

昨今の日本では、断捨離ブームや物を現金化する傾向があることによって、リユース事業の需要が高まってきています。

さらに、宅配買取は、手間や時間をかけずに買取サービスを利用できることもあって、ニーズが高まっています。

しかし、宅配買取の場合、身分証明書の確認や、買取金額の振り込みなど、手間がかかることが多く、古物営業法などを順守しながら業務を進めることに苦労されている方も多いでしょう。

この記事では、

  • 宅配買取を今後展開したいので確認が必要な法律を知りたい
  • 気を付けるべき宅配買取における法律をチェックしておきたい
  • 現状宅配買取を行っているが、法律的に問題ないか確認したい
  • 法律的に問題がない宅配買取のオペレーションを知りたい

という方に向けて、宅配買取に関する法律便利なツールを紹介していきます。

そもそも宅配買取の流れとは?

宅配買取は、お客様が売りたい商品を買取業者へ宅配で送り、査定を行う買取方法です。

商品の買取を行う際に物理的な店舗へ足を運んでもらう必要がなく、接客を行う必要もありません。

宅配買取の流れとしては、まずインターネット上の申し込みフォームを通じて買取依頼が来ます。

次に、お客様に買取に出したい商品を送ってもらい、査定を行います。

その後、査定金額をお客様に提示し、価格に納得していただいたら、指定の口座に入金を行うという流れです。

各ステップについてより詳しくみていきましょう。

査定依頼

宅配買取の最初のステップは、査定依頼から始まります。

ウェブサイトから手続きを進めるか、もしくは直接の電話やメールで連絡が来て、申し込みが行われます。

申し込みでは、顧客情報や商品を送る予定の日時など、宅配買取に必要な情報が記載されます。

商品を梱包するための段ボールをお客様が準備するのが難しい場合、段ボールをお客様へ送付する場合もあります。

さらに、現代ではLINEなどのSNSを活用して商品の写真を前もって送信し、事前に査定を行う買取業者も増えてきています。

事前査定を行うことで、アイテムの状態を確認でき、買取を申し込んだ場合の査定金額をお客様に知らせることができます。

集荷

査定業務

お申込みが完了した後は、商品が送られてきます。

集荷手続きについては、集荷キットなどの配送資材をお客様へ提供する方法や、直接配送業者に集荷依頼をしてもらう方法があります。

買取対象のアイテムが多いと、梱包箱が重たくなる可能性があるため、集荷サービスを活用してもらうのがおすすめです。

集荷サービスを活用すると、指定した日時に宅配業者が訪れてくれて段ボールを回収してくれるため、お客様や買取業者のオーナーが運搬する負担が発生しないです。

買取査定

商品が届いたら、商品の査定を行います。

商品を見ながら、以下の4つの点に気を付けて商品を鑑定していきましょう。

  1. 提案された型番と商品が一致するかどうか
  2. 電化製品であれば電源と動作確認、時計であれば秒針のズレや精度を確認し、商品が適切に機能するかどうか
  3. 付属品が全て揃っているか
  4. 損傷の程度はどの程度か

事前査定を行う場合でも状態などによって減額などは発生するため、買取査定を改めて行うケースが多いかと思います。

査定が完了したら、査定金額や査定内容をメールなどによってお客様に通知します。

その査定金額を確認し、それに対する買取を受け入れるか、あるいはキャンセルするかをお客様が決定し、査定内容に承諾いただき次第、査定が完了となります。

またその場合にはお客様との査定金額の交渉が発生する場合もございます。

もし取引がキャンセルとなった場合には、お客様へ商品を返却することが求められます。

本人確認

ビジネス

査定承諾の返答をいただいたら、改めてお客様にはその結果を確認していただき、合意が得られた場合には個人確認へと進みます。

古物営業法に基づき、中古品の買取に際しては、お客様の個人情報の正確な記録と管理が必要です。

このため、運転免許証、マイナンバーカード、保険証など、本人確認が可能な書類の提出を依頼します。

本人確認については複数の手段が存在しますが、郵送では双方ともに手続きが煩雑となるため、最近ではオンラインでの本人確認を導入している企業が増えています。

スマートフォンを通じたeKYCなどのサービスを利用することで、手軽に本人確認が可能になります。

ただし、取引額が1万円未満の場合や過去に1度でも取引のあった方については、身分証明書の提出義務はありません

買取金額送付

一連の本人確認が無事終了した際には、買取金額をお客様に支払います。

大半のケースでは銀行振込が採用され、評価金額はお客様が指名した銀行口座に移動させられます。

この手続きには振込手数料やその他の費用が生じる可能性があります。

買取金額が了承されると、その金額が口座に無事入金されたことを確認し、それで初めて取引が終結となります。

宅配買取を行う際に確認が必要な法律とは?

宅配買取のビジネスモデルを取り扱う際、重要な法律として古物営業法が挙げられます。

この法律は古物商の営業行為を規定し、その中でも宅配買取業者にとって特に注意が必要なポイントが存在します。

古物商は、古物営業法に定められた3つのルールを順守する必要があり、中でも重要なのは買取品に関する適切な本人確認です。

古物営業法上、業者は本人確認のための法的に認められた手段を用い、その結果を記録に残す必要があります。

これらの法律の遵守は、宅配買取業者にとって絶対に避けて通れない道です。

ここでは、宅配買取時の身分証確認方法についても解説します。

リユース事業を行う際に必要な古物営業法

古物営業法はいわゆる古物の取引を規範するための法律です。

この法律で扱う「古物」は特定の13カテゴリーの商品を含み、使用済み、あるいは未使用でも一度取引されたもの、またはこれらの商品が修復や修理を受けたものが含まれます。

古物商は以下の3つの責務を遵守することが求められます。

  1. 取引相手の身元確認義務(古物営業法第15条第1項)
  2. 不正商品の申告義務(古物営業法第15条第3項)
  3. 取引記録の維持義務(古物営業法第16条)

身元確認が必要とされるのは古物の売買を始めとするの3つのシチュエーションで、現金のみならずクレジットカードやデジタルマネーを通じた取引も該当します。

そして、直接対面か間接的な手段を選択し、いくつかの方法にて情報の確認を行うことが可能です。

また、初めて古物を取り扱う際には、古物免許の申請が必要です。

古物商における身分証確認

古物商における取引は、お客様の確認手続きが必須とされています。

これは古物営業法の規定で、以下の3つの状況で要求されます。

現金だけでなく、クレジットカードやデジタル通貨などの取引も含まれています。

  • 古物を買い取る場合
  • 古物を交換する場合
  • 古物の販売または交換を委託される場合

本人確認には、「居住地」「氏名」「職業」「年齢」の4つの情報が必要とされています。

さらに、これらの確認は対面取引と非対面取引のそれぞれにおいて、複数の手段から選ぶことができます。

宅配買取時の身分証確認方法

非対面取引の場合には、対面の場合とは異なる本人確認方法が規定されています。

宅配買取の際には、買取申込書と身分証明書の提出が必要です。

買取申込書は、宅配買取の依頼時に案内がある業者もあります。

身分証明書は、「国・地方自治体・学校法人が発行している物」を表・裏の両面の提出を依頼します。

一般的には下記のような身分証明書が有効です。

  • 運転免許証
  • 健康保険証(住所の記載あり)
  • マイナンバーカード
  • 住民基本台帳カード
  • 学生証
  • 日本国パスポート
  • 外国人登録証・在留カード・特別永住証明書
  • 宅地建物取引士証
  • 写真付き身体障害者手帳(ただし写真貼替え防止がなされているもの)

本人確認方法は、身分証明書の提出だけでは行うことができません。

古物営業法第15条第1項第3号、古物営業法施行規則第15条第3項第1号から第9号、第11号から第13号では、15通りの本人確認法が規定されています。

ここでは、非対面で行われる場合のよくある本人確認方法を紹介します。

  1. お客様に本人確認書類のコピー等と古物を送付してもらい、見積書を簡易書留(転送なし)で送付して、届いたことを確認した後に買取金額を本人名義の預貯金口座に振り込むという方法
  2. 古物商が提供したソフトウェアにより、お客様の容貌がわかる画像の送信を受け、本人確認書類(写真付のもの)の画像の送信を受けるというeKYCを活用した手法
  3. 古物商が提供したソフトウェアにより、お客様の容貌がわかる画像の送信を受け、写真付身分証明書等のICチップ情報(写真を含むもの)の送信を受けるというeKYCを活用した手法

eKYCを利用することで、時間がかかる郵送での本人確認をせずに宅配買取を行うことができます。

参考:警察庁「非対面取引における確認の仕方」より抜粋

宅配買取の取引記録の義務について

宅配買取業を営む際には、古物営業法による義務の1つとして、取引の記録が求められます。

これは消費者保護の観点からも、また業者自身の信用を維持するための重要な点でもあります。

古物営業法の規定によって決められた通り、買取に関して記録を行い、一定期間保管する義務が課せられています。

取引記録の保存は、消費者とのトラブル防止や、万が一の法律上の問題に備えるための重要な対策となります。

ここでは、買取に関する記録を残すための古物台帳について、詳しくまとめています。

古物台帳とは? 

古物台帳

古物台帳は、古物取引を綴る記録保持用の帳面を指します。

古物取引に関わる方は、この台帳に記録を適切に保存する義務があります。

特に、取引額が1万円以上の全てのケースにおいて記録は不可欠です。

一方、1万円未満の取引については、原則として古物台帳への記録は必要ありません。

しかし、ゲームソフト、書籍、CD、DVD、ブルーレイ、自動二輪(その部品含む)のような特定の品目を取引する場合には、取引額が1万円未満であっても古物台帳への記録が求められます。

古物台帳の保管義務とは?

古物営業法に従い、取引記録は3年間保存するのが基本です。

しかし、取引額が200万円を越える場合、犯罪収益移転防止法も適用されるので、その保管期限は7年となります。

古物商は、記入した帳簿を作成日から3年間事業場に保管し、いつでも文書化できる状態にする必要があります。

さらに、この保存方法は紙媒体に限定されず、コンピューターで作成したデータをハードディスク、DVD、その他のストレージデバイスに保管しても問題ありません。

特筆すべき点として、何らかの理由で記録が読み取れなくなった場合、即座に警察署へ届け出る義務があります。

古物商は、帳簿または電子データを紛失、破壊、あるいはこれらが失われた場合、直ちに該当の警察署に通知する必要があると規定されているからです。

紙の帳簿は水濡れや火災、ハードディスクは故障などのリスクがあるため、どちらの場合もバックアップの取得とその管理が不可欠です。

古物台帳に記載する項目とは?

業務効率化

古物台帳に記述すべき主要な項目として、以下の6点が挙げられます。

  • 取引の日付
  • 取引形態(購入、委託、交換など)
  • 取引品目及びその数量
  • 取引品の特性
  • 取引相手の住所、名前、職業、年齢
  • 取引相手の真実性を確認するために行った手続きとその方法

宅配買取を利用する場合も古物台帳への記録と管理が必要となります。

宅配買取を行う際にも、上記の項目がしっかりと記載されたフォーマットに基づいて古物台帳の記録と管理を行いましょう。

宅配買取に活用可能なツールとは?

ここまで、宅配買取を行う上で関係する法律についてまとめてきました。

買い取り業務を行いながら、法律をしっかり守って営業を行うために、効率的な方法があれば、導入したいと考えている方も多いでしょう。

実は、宅配買取の法律を遵守しながら業務効率化が可能なツールが存在します。

ここでは、宅配買取に役立つ「eKYC」と「宅配買取ツール」について紹介していきます。

eKYC

チャット

eKYCというシステムは、遵法的な身元確認を全てオンラインで完了させることを可能にします。

これにより、手間と時間がかかる郵送を使った本人確認の必要性がなくなり、労働力の節約が実現します。

このeKYCシステムには、2つの主要な確認手段が存在します。

1つ目は、自撮り写真と身分証明書のスキャンをモバイルデバイスからアップロードし、その2つの画像の人物が一致するかどうかを検証する方法です。

2つ目は、「連携型本人確認サービス」と呼ばれる方式で、これは既に携帯電話会社や銀行などで身元確認が行われた情報を、ユーザーの承諾を得て指定の事業者に提供するというものです。

この方法では、身分証明書の受け取り、内容の確認、書類の整理、保存などの手間が削減されます。

お客様にとっても、書類のコピーを郵送したり、窓口に出向いたりという物理的な手間が省かれるので、大きな利点となります。

利便性の向上だけでなく、なりすましによる不正アクセスや不正利用を防止するというセキュリティ面でもメリットがあります。

シンプルな手続きと競合他社との差別化を図る意味でも、eKYCの導入は非常に良い手法です。

宅配買取ツール

科学技術

宅配買取を行う際に業務効率化を行うため、宅配買取の申し込みから取引終了まで一元管理できるツールがあります。

宅配買取の申し込みを受けた後の連絡や集荷の案内、受領などの連絡をなどすることができ、査定結果の共有も簡単に行うことができます。

買取金額に合意した後、必要になるのがお客様の本人確認です。

先ほど紹介したeKYCの本人確認サービスと連携できるようなシステムがあれば、導入したいと考える方も多いでしょう。

実は、eKYCと連携できる宅配買取ツールは、現状1つしかありませんが、ReCOREであればeKYCと連携して宅配買取ツールを活用することができます。

宅配買取で法律的にも問題なく活用できるPOS ReCORE

宅配買取業界における法規制に適切に対応するために、ReCOREという革新的なPOSシステムが開発されています。

ReCOREは、古物営業法に基づく取引記録の義務を電子的に管理し、効率的かつ法令遵守を確保するのに役立ちます。

ReCOREは宅配買取を行う方々の法令遵守と業務効率化を両立してくれるツールです。

ここでは、数あるReCOREの機能の中から「宅配買取機能」「EC併売機能」「顧客管理機能」を紹介します。

宅配買取業務の効率化や法律で必要な業務をシステムに任せたいと考えている方はぜひチェックしてみてください。

宅配買取機能

ReCORE宅配買取画面

ReCOREの使用により、宅配買取のプロセス全般がデジタル化され、申込みから取引の終了まで一貫してオンライン上で完了することが可能になります。

顧客が企業ウェブサイトに組み込まれたReCORE対応フォームを使用することで、その申込みが「ReCORE」システムと連動します。

さらに、このシステムはヤマト運輸の自動集荷機能とも連携可能で、集荷リソースや手間の節約が可能となります。

ヤマト運輸の自動集荷機能では、宅配買取の申込みがあった際、自動でヤマト運輸のシステムと連携し、ドライバーが梱包資材を持ってお客様の自宅まで荷物を取りに伺います。

また、送金アプリ「pring」を組み合わせることで、銀行振り込みといった時間を取られるプロセスも一括管理できます。

すべてのプロセスがReCOREを通じてオンラインで行えるため、業務の効率化が可能になります。

EC併売機能

ReCOREの併売機能では、複数のECモールに一括で出品したり、モール間の在庫自動連動が可能になったりと、EC販売に最適な機能を備えています。

特筆すべきは出品テンプレート機能で、わずか3回のクリックで各ECサイトへの出品が可能となります。

Amazon・楽天・Shopify・メルカリShops・Yahoo!ショッピング・Yahoo!オークション・楽天ラクマといった主要なプラットフォームと連携可能です。

従来、各プラットフォームで個別に出品を行っていた企業も、ReCOREを利用することで1回の作業で複数のプラットフォームに出品が可能となるため、効率的な運営が実現します。

またReCOREでは出品中の商品管理や受注管理など、EC運営に必要な業務を

これにより在庫回転率も向上し、簡単に販路拡大が実現します。

顧客管理機能

ReCOREは、その強力な顧客管理機能を活用して、宅配買取の顧客データを効率的に管理することができます。

身分証明書やeKYCの履歴を行った履歴は、ReCORE内で保存されるので、データが消えてしまうという心配もございません。

またReCOREを使用することで、二度目以降の宅配買取申込みを行う顧客については、本人確認の手続きを省略することが可能となります。

ReCOREの顧客管理機能では、それ以外にもポイント管理機能メッセージ送信機能もございます。

特にメッセージ送信機能では、メールやSMS、LINEへのメッセージ送信が可能です。

こちらは顧客分析機能と併用していただくことで、より詳細に絞った顧客ターゲットに向けて最適な販促メッセージを送信することもできます。

このように顧客管理だけではなく、ポイント機能や販促メッセージなども搭載しておりますので、貴社の業績アップに大きく貢献することができる機能となっております。

まとめ

現在、確実に法律を順守しながら宅配買取を行いたい方や申し込みから買取金額の入金までを一元管理したい方はぜひ一度ReCOREの導入を検討するのはいかがでしょうか。

下記ボタンからReCOREのお問い合わせや資料をダウンロードすることが可能なので、資料を一度確認いただき、自社での導入を検討いただければ幸いです。

監修者:本荘 幸大

卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。

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