リサイクルショップに必要なITツールとは?業務改善方法を全て解説
業務改善は企業が経営を行うにあたって非常に重要な取り組みとなっており、リサイクル・リユース企業においても例外ではありません。
特に近年の働き方改革や少子高齢化による労働人口の低下などの要因により、さまざまな方向から業務改善を行なう必要が生じています。
直近ではIT導入補助金の活用などにより、ITツールやシステムなどの導入も進んでおります。
しかし、実際に業務改善を行うとなると
- リサイクルショップでどのように業務改善を行うかわからない
- リユース・リサイクル企業の業務改善事例を知りたい
- 業務改善のためのITツールがどのようなものかわからない
- ITツールを導入したいが、ITツールの選び方に困っている
- ITツールを導入するとどのような業務改善が可能か知りたい
などのお悩みを持たれるか事業者の方もいらっしゃると思います。
そういった事業者の方は弊社のクライアント様でも数多くいらっしゃるため、非常にわかりにくい部分かと思います。
そこで今回は業務改善を行うための必要性や考え方、実施に向けた取り組みや業務改善が可能なツールまで具体的にご説明していきます。
目次
そもそも業務改善とは?
業務改善とは、経営を健全に行うための業務効率化のことを指します。
業務改善と一言で言っても、何を、どこまで行うのかということが非常に重要になってきます。
大まかな方法としてはリサイクルショップの経営や店舗業務を行ううえで、業務の問題点を抽出、分析を行うことで課題を見つけ出します。
見つかった課題をシステムやツールの導入、オペレーションの改善などにより解決することで、売上の増加、コスト削減、労働環境改善などを行うことができるようになります。
その他にもスタッフの満足度・モチベーションの向上や余ったリソースでサービスを強化することにも繋がります。
その結果健全な経営を行うことができるようになります。
業務改善と経費削減の違い
まず皆様に知っていただきたいのが、業務改善=経費削減ではないということです。
業務改善の結果、ツールの導入などにより人件費などの経費削減は定義として一致しないです。
経費削減は経費を削減して自社の利益に繋げる、いわゆるコストカットが目的となります。
例えばランニングコストのかかるが効果のないサブスプリクション型の採用ポータルサイトを解約することであったり、電気代を削減するためにエアコンを切ることなどです。
一方で業務改善は、会社の体質変化を目的とし、対象としても経営効率化につながること全てとなっております。
企業課題は会社によってそれぞれなため、課題によっては長期的な改善が必要な場合もあります。
営業利益は売上から販売原価と販売および一般管理費(販促費や人件費など)を引いたものになるため、原価や販管費が低ければ低いほど利益率は向上することになります。
業務改善を行うことで結果的に経費削減には繋がりますが、同じ意味合いではないため注意しましょう。
リサイクル・リユース企業が業務改善を行うべき理由
リサイクル・リユースショップが業務改善を行うべき理由としては
- 人手不足の対応
- 労働時間の短縮化
- よりよい人材の獲得
などが挙げられるかと思います。
これらの理由について1つずつ説明させていただきます。
人手不足の対応
業務改善によって、人の手間を減らし、人手不足に対応することができます。
人手不足への対応については、少子高齢化が進んでいくなかで労働人口は今後も減少していくことが予測されています。
採用される側の母数が少なくなることが予測される状況であるため、例えば現在は人手が足りていても、1〜2名退職者が出るだけで店舗運営が危うくなるということはよくあります。
特にリサイクル・リユース企業であれば買取査定という機能があるため、査定が可能な人員を確保しておくという意味でも人手不足には対応しなければなりません。
労働時間の短縮化
リサイクル・リユース企業が業務を改善する要因は人手不足だけではなく、スタッフの労働時間を短縮するためにも必要です。
従来の日本では長時間労働なども当たり前という環境が多かったですが、働き方改革などの影響もあり、社員やアルバイトを業務時間内に作業がしっかりと終わるようにしなければなりません。
そのなかで従来通りの働き方を行なっていても労働時間は短縮されず、人手不足も起こってしまうと店舗業務が破綻してしまうということも考えられます。
システムやツールを使って、生産性の向上と労働時間の短縮を実現することが必要になります。
また、その結果利益率が向上することにも繋がります。
よりよい人材の獲得
業務改善を行うことで、労働環境がよくなり、従来までは他社を選んでいた労働者も自社を選ぶようになることがあります。
その結果、より優秀な人材を獲得することにも繋がり、その人材によって、さらなる生産性の向上や業務フローの改善などを行うことが可能になります。
近年では会社やアルバイト先を選ぶ基準として、労働環境が非常に重視されるようになっております。
そのことからも、システムやツールなどを通してでも業務改善が必要になるということが考えられます。
業務改善を行うにあたって必要な考え方とは?
業務改善を行うためには、まず問題点を洗い出し、改善方法を探り、結果を検証してまた改善を繰り返すことが必要です。
つまりPDCAサイクル(Plan→Do→Check→Action)という業務改善のフレームワークを回していくことが重要になります。
ここでは、Planを行うために必要な、問題点を洗い出すための概念として「QCD」と「4M」の考え方を解説していきます。
QCDとは
まず、業務改善においてのQCDは、「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」の頭文字をとった略語で、定量的に業務改善の成果を判断できる指標です。
それぞれの要素を密接に連携させ、相関関係を見ながらバランスをとるさせることが重要になります。
例えば、品質をあげれば、納入にも時間がかかり、コストも多くなるということになります。
しかし逆に納期を早めようという意識が強い場合は、品質の低下や配送コストが高額になるなどといったことなどが考えられます。
品質、コスト、納期のバランスが重要になるため、どれかの項目が低すぎたり、高すぎたりすると業務改善の必要性が出てきます。
QCDのバランスを保つことで健全な経営を目指すことが可能になります。
4Mとは
4MとはMan(人)・Material(モノ)・ Machine(機械)・Method(方法)といった、製造業における4つ品質管理の要素のことです。
Man(人)は、従業員、作業員に属する要素で、価値観や能力、モチベーションなどのことです。
Material(モノ)は、人が活用する資材やパソコンやツールなどのソフトウェアのことを表します。
Machine(機械)は、資材とは別の設備関係や仕組みを表す、サーバーやネットワークなど環境に関係する要素を表します。
Method(方法)は、ワークフローなどの作業手順をそれぞれ表しています。
この4つの要素に対してQCDを適応させることで、改善点が見えてくるようになります。
このようにして、常に改善点を探して業務改善を実行するという姿勢が重要になります。
ITツールでリサイクル・リユース企業の業務改善ができる理由とは?
ここまで業務改善を行うための考え方をお話させていただきましたが、実際にリサイクル・リユース企業で業務改善を行う方法の1つとしてITツール導入が非常に効果的であると考えております。
ITツールを導入するだけで多くの機能が活用できるようになります。
具体的にどのような点で業務改善・効率化が可能になるのかを説明していきます。
ペーパーレスが可能になる
ITツールの導入により業務改善ができる理由の1つ目として、紙で管理している書類をデータベースでまとめることでペーパーレスが可能になるという点です。
リサイクル・リユースショップでは未だに顧客情報などを紙で扱っている企業様も多いです。
その結果、古物台帳としてはなんとか管理できているが、再来店された際にも再度身分証を提示していただかなければいけなかったり、リピート集客に繋がらなかったりといった問題が起きることが予想されます。
ペーパーレスが実現されると、紙を扱うさまざまな業務の負担が軽減され、従業員満足度の向上にもつながります。
ペーパーレスを実現可能にすることは、ITツール導入の大きなメリットです。
データの収集と分析が簡単
ITツールの導入によって顧客情報や販売情報、販売履歴、在庫情報や買取情報などのデータの収集と分析も簡単になります。
リサイクル・リユースの事業は入手される情報が多く活用が難しいため、データの適切な管理や効果的な分析ができていないという事業者の方もも非常に多いです。
リサイクルショップにITツールを導入することで、データの収集が非常に簡単になります。
POSシステムなどのITツールによっては分析機能を搭載していることもあるため、データの収集と分析を一度に行うことができます。
管理コストの低下
リサイクル・リユース事業にITツールを導入することで、企業や店舗を管理するための時間や費用、手間などを削減することが可能になります。
在庫管理ツールや顧客管理ツール、POSシステムなどの売買管理ツールで管理しておくことで、利便性がよくなることや効率的に管理ができるようになります。
その結果、時間短縮や人的コストの削減も行うことができるため、ITツールの導入で業務改善が可能になります。
ECとの連携が可能
現在リサイクルショップや、出張買取、宅配買取などショップを持っていない事業者の方も非常に参入が多くなっているのがECかと思います。
ECは比較的簡単に販路を増やせることから、選択肢としては非常に魅力的ですが、出品を1商品ずつ行わなければいけないことや、在庫とのデータ連携などでお悩みの方は非常に多いです。
ECとの連携が可能なITツールを導入することで比較的簡単に効率良くEC出品が行えるようになります。
顧客のファン化
リサイクル・リユース企業にとって近年非常に重要な集客方法として、ITツールを活用したリピート集客が挙げられます。
リサイクル・リユース企業は買取を行う際に必ず顧客情報を提示いただくため、比較的リピート対策を行いやすい業種であると考えます。
安定的かつ効果的なリピート集客を行うためにも、自店舗や企業のファンになってもらう施策が必要になっております。
リピート対策をしっかりと行い、企業・店舗のファンになってもらうためには顧客管理をしっかりと行い、分析し、顧客1人1人に合った接客を行うことでファンになってもらいやすくなります。
そのためにも顧客管理をしっかりと行えるようなITツールを導入することで、顧客のリストアップや会員化を行うことが可能にすることが必要です。
リサイクル・リユース事業の業務改善を実現する「ReCORE」とは?
リサイクル・リユース企業でITツールを導入することで、多くの業務改善を行うことが可能になることをご理解いただけたかと思います。
しかし、ただツールを導入するだけでは業務改善につながることは少なく、業態や企業に合ったITツールを導入することが重要です。
そのような方々に向けて、リサイクル・リユース業界に特化したクラウド型POSシステム「ReCORE」をご紹介させていただきたいと思います。
クラウド型POSシステム「ReCORE」とは一般的な総合リサイクルショップ以外にも、質屋・買取専門店・宅配買取店などといったあらゆるリユース店舗で導入可能なITツールとなっております。
「ReCORE」がさまざまなリユース事業者の方に選ばれている理由は、特化したPOSシステムを目指して開発されためリサイクルショップ・リユース事業の店舗での使いやすさに特化した設計がされているからです。
リサイクル・リユースにおける様々な業態に対応したITツールであるため、店舗運営の効率化や顧客体験を最大化するために、店頭販売機能や店頭買取機能以外にも
- 買取査定機能
- 宅配買取機能
- 在庫管理機能
- 顧客管理機能
- LINEミニアプリ連動機能
- EC自動出品機能
- KPI管理機能
- 質管理機能
などたくさんの機能を持っています。
これらをクラウド上で管理しているため、
- 紙での売買管理や顧客情報管理から脱却
- 在庫情報を正確に管理
- スタッフの貢献度の可視化
- 経営数値のリアルタイム把握
- 買取査定の属人化の脱出
- 顧客管理やリピート率の向上
などが可能になり、リサイクル・リユース企業の業務改善が非常に簡単になるITツールとなっております。
業務改善につながる機能を1つずつご紹介させていただきたいと思います。
買取査定機能
買取査定を行うにあたって、非常に問題となっているのが属人的な査定ではないでしょうか。
査定が人頼りになっていると、スタッフの急な退職などによって店舗運営が急に困難になるという状況も考えられます。
そんななか、「ReCORE」を活用していることで、買取の属人化から脱却することができます。
「ReCORE」は独自に1億件ほどの商品マスタ(ReCOREではカタログと呼んでいます)を持っておりますが、それ以外にも自社カタログを作成することができるため、あらゆる商品の買取に対応することが可能です。
さらにグロス管理や貴金属などのグラム対応も可能で山買取なども行うことができます。
買取の商品種類だけでなく、JANコードや型番、ASINなどが判明していればECモールなどで同じ商品がいくらで販売されているのかを買取画面上で見ることができます。
さらに同じカタログの過去買取データも「ReCORE」の買取画面上で確認することができるため、査定初心者でも比較的査定を行うことが簡単になり、属人化からの脱却が可能になります。
また、商品ごとにメモやコンディションのタグを残しておくこともできるため、商品の管理も非常に楽になります。
宅配買取機能
ReCOREはリサイクル・リユース企業に特化しているため、宅配買取も対応しております。
宅配買取は「ReCORE」と連携できるフォームを、ホームページに埋め込んでいただくもしくは顧客に直接送っていただくと、そこからの申し込みと「ReCORE」を連携させることが可能になります。
宅配買取を行う上で難題となるオンライン上での本人確認は、ReCOREに搭載されているeKYCによって容易となります。
宅配買取に参入できていなかった事業者の方にも簡単に活用いただける機能となっております。
集荷から査定までの流れが「ReCORE」上で完結できるため、宅配買取を行っている企業様にはおすすめの機能となっております。
在庫管理機能
「ReCORE」はリサイクル・リユース企業の在庫管理が非常に楽になるようなITツールとなっております。
商品マスタの作成や、棚卸し機能、在庫操作、店間移動、品出し機能も可能になっております。
カタログにしっかりと情報を入れておくことで後述するEC出品が簡略化されるなど、リサイクル企業にとっては管理が楽になるITツールが盛りだくさんとなっております。
また、売買価格ルール設定という、あらかじめ売買価格を決定しておく機能もあるためこちらを活用することにより買取もさらに楽になります。
顧客管理機能
「ReCORE」の顧客管理機能では顧客の情報を収集するだけでなく、条件別の顧客属性絞り込みも画面上で可能となっております。
年齢や性別ごとだけでなく過去の買取査定価格や成約率などのデータも出力することが可能なため、正確な経営分析や、休眠顧客の炙り出しを行うこともできるようになります。
また、メールやSMSを活用した会員販促メッセージを「ReCORE」の画面上から送ることも可能なため、リピート集客も行うことができます。
ReCOREの導入によって顧客の管理や販促まで一元化できます。
LINEミニアプリ連動機能
LINEミニアプリとはLINE株式会社が提供するプラットフォームで、小売店やリユース向けのミニアプリサービスです。
LINEの公式アカウントと連携するとアプリの機能だけでなく、メッセージを送信したり、チャットボットを使用することが可能となるITツールとなっております。
わざわざアプリをダウンロードする必要ないため顧客にとっては利用しやすいITツールで、顧客自身がLINEミニアプリからポイント履歴や売買履歴を確認することができます。
企業側はアプリを削除されるリスクが低く、アプリを自動でバージョンアップする事ができるため運用の負担が少なくなります。
ReCORE内の顧客データと紐付いているため、企業側から効果の高い販促メッセージを個別送付することが可能になります。
導入する費用はアプリに比べて、かなり抑えることも可能なため、アプリを導入することを検討している企業には大変おすすめのITツールです。
EC機能
「ReCORE」のEC機能では、複数モール同時出品や店舗EC間の在庫連携、出品管理や出品テンプレートの作成といった機能があります。
「ReCORE」と連携可能なECとしては、Yahoo!オークション、楽天ラクマ、Amazon、Shopify、eBayなどですが、他にも要望のあるモールに関しては随時連携予定です。
これらのモールへの出品管理や受注管理も「ReCORE」内で完結します。
また、出品テンプレートを作成することで、最短2分で複数ECモールへの同時出品を完了する事が可能となっております。
これまで出品を行う際に、1品10分以上かかっていたという事業者の方も多いかと思いますが、そのような方々にとっては非常に業務効率化が行いやすいITツールとなっております。
KPI機能
「ReCORE」におけるKPI管理とは、在庫や顧客データ、スタッフの貢献度や売上、買取データを管理し、経営の次の打ち手につながるような機能となっております。
例えば売上関連であれば、商品別・カテゴリ別の売上、粗利率、価格帯別データなどを計測、分析することが可能です。
在庫関連であれば、実際に売れた商品が、どのくらいの期間で売れたかという事を自動で測定できる、商品のABC分析機能やどのような在庫状況であるのか分析できる長期在庫発生アラートなどの機能を搭載しております。
スタッフ別の粗利率や値入れ率、獲得粗利額や品出しデータを計測することでスタッフの貢献度も計測することができるようになります。
このように「ReCORE」の画面上で多くの機能を活用することことが可能になるため、連携が取りづらいITツールを複数連携させて使うといった複雑なことはもう行わなくてもよい状態になります。
ReCORE一つで業務改善や効率化を行うことが可能になるだけでなく、経営も行いやすくなります。
質管理機能
「ReCORE」の質機能は、質屋で行われている「査定」から「入質」、「出質」および「流質」までの運用をReCORE上にて一気通貫で行える機能となります。
これまで質管理を行えるITツールがなく困っていたという企業様の要望から開発した機能となっており、質屋に必要な機能を全て詰め込んでおります。
特に質屋とリユース・リサイクル別業態をそれぞれ運営している企業様などには、業態を超えて一元管理できるため、非常に効果的となっています。
まとめ
今回はリサイクル・リユース事業の業務改善について解説してきました。
現在リサイクル・リユース企業を運営を行っている方や、店舗業務や管理をもっと効率化したいという方、業務改善を行うための具体的な方法で悩んでいる方はぜひ一度ReCOREの導入を検討してみてください。
下記ボタンからReCOREに関する資料をダウンロードすることが可能なため、資料を一度確認いただき、自社での導入を検討いただければ幸いです。
監修者:本荘 幸大
卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。