POSシステムで買取査定を効率化!業務フローごとに徹底解説

POSシステムで買取査定を効率化!業務フローごとに徹底解説

リユースショップや買取専門店を運営する皆さまは、査定や古物台帳の記載、在庫管理などを手作業で行う中で、属人化やヒューマンエラー、業務負荷の偏りに頭を悩ませていませんか?

本記事では、買取・査定業務の各フェーズで生じる代表的な課題と、その解決策としてのシステム導入メリットをフェーズ別に整理してご紹介します。

事前準備から在庫化・販売準備まで、一貫したデジタル化によって効率化・標準化を実現し、顧客満足度向上と売上拡大を両立するポイントを、導入事例や選定のポイントとともにわかりやすく解説します。

買取査定プロセス全体の流れ

POSシステムを導入を検討する前に買取査定の全体の流れを把握しておく必要があります。

まずは買取査定業務の全体像を確認していきましょう。

事前準備フェーズ

来店、電話、Webフォーム、LINEなどで買取依頼を受け取ります。

その後買取査定を行う日の予約を受け付けたら、予約情報をカレンダーに登録してダブルブッキングを防止します。

来店受付・ヒアリングフェーズ

ご来店時にはお客様の要件の確認を行い、初回のお客様には身分証チェックと個人情報の情報を開示してもらう必要があります。

2回目以降の場合は本人確認書類で会員情報の確認を行う必要があります。

その後、持ち込み品の使用状況や付属品の有無、希望買取額などをヒアリングシートに記録し、査定担当へ正確に引き継ぎます。

査定業務フェーズ

ヒアリング情報を基に、キズや汚れの有無、付属品の確認を行い、ブランド品はシリアル照合や専門ツールで真贋判定を実施します。

市場相場や在庫データを参照しながら査定価格を算出し、お客様に提示、必要に応じて交渉を行います。

査定した商品の情報、状態、査定額、お客様との交渉履歴などを記録として残します。

契約・事務処理フェーズ

契約締結前に、お客様の本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)を再度確認し、契約書に記載された情報と一致しているか照合します。

提示価格にご同意いただいた後、買取同意書へサイン・捺印をいただき、古物台帳へ必要情報を正確に記載します。

支払いは現金・振込・電子マネーなどで処理し、領収書を発行します。

最後に取引データをシステムに入力し、会計システムへ自動連携します。

物品管理・在庫化フェーズ

お支払い後、商品を再検品し、クリーニングやメンテナンスが必要な場合は手配します。

その後、バーコード/QRコードを貼付して在庫管理システムへ登録し、市場価格から値段の確定を行います。

店頭陳列用の値札作成やEC出品データ(写真・説明・価格)の作成を行って完了です。

買取・査定の業務フローとフェーズごとの課題

ここまでは買取査定業務の全体の流れを記載してきました。

買取査定業務のフェーズごとに起こりえる課題について記載していきます。

自社で起こっている状況や、まだ開業前の方は起こりそうな課題を把握するようにしてみてください。

事前準備フェーズ

査定当日にスムーズな対応を行うため、まずは電話・Webフォーム・LINEなど多様なチャネルで来店予約や査定相談を一元管理します。

さらに、ネットオークション相場や自社の過去買取データをもとに最新の市場価格情報を更新しておきます。

しかし、予約対応を手動で入力が必要な状態だと連絡漏れや重複予約が発生しやすく、当日の待機ロスやクレームの発生の恐れがあります

POSシステムや来店管理システムなどを用いて管理していくことをおすすめします。

来店受付・ヒアリングフェーズ

古物商取引では、ご来店されたお客様の個人情報をPOSシステムやCRMシステムを用いて古物台帳という形で顧客情報として登録する必要があります。

それに伴い初回利用の方には会員登録と身分証チェックを実施する必要があります。

その後、持ち込み品の購入経緯や使用状況、希望売却価格・時期について丁寧にヒアリングします。

ところが、顧客情報の手入力による登録作業ではミスや重複登録が起こりやすく身分証チェックの手順が煩雑だと受付に時間を費やしてしまう可能性があります。

それにより顧客満足度が低下する可能性があります。

加えて、ヒアリングが不十分だと査定方針がずれて、あとから再交渉が必要になるケースも少なくありません。

査定業務フェーズ

ヒアリング結果を受け、まずは外観チェックでキズ・汚れ・付属品の有無を写真付きで記録し、ブランド品はシリアルナンバー照合や専門ツールによる真贋判定を実施します。

その後、市場相場・自社在庫状況・外部鑑定結果を踏まえて価格を算出し、お客様に初回提示価格を説明、必要に応じて再交渉を行います。

しかし、査定基準がスタッフごとにバラツキ、同一商品でも大きな価格差が生じることが常態化してしまいがちです

査定業務は専門的な知識が必要になりやすく属人化してしまう可能性が高い業務の一つです。

契約・事務処理フェーズ

査定額にご同意いただいたら、買取同意書に署名・捺印いただき、古物営業法で定められた項目(氏名、品名、数量、買取価格、身分証番号など)を古物台帳へ正確に記載する必要があります

支払いは現金・振込・電子マネーから選択可能で、その場で領収書・買取明細書を発行します。

最後にPOSシステムへ取引データを入力し、会計システムや売上管理へ自動連携します。

しかし、台帳を手書きやExcelで管理すると記載漏れ・誤記入が起こりやすく法令リスクが増大してしまう可能性があります。

支払い・書類発行の遅れも顧客の信頼を損ね、個人情報管理や監査ログの不備はコンプライアンス面で重大な欠陥となります。

物品管理・在庫化フェーズ

支払い後、商品を再度検品し、汚れ落としやクリーニングが必要な場合は専門工程へ回します。

その後、バーコード/QRコードで在庫番号を付与しシステムに登録。

店頭向けの値札付けや陳列、ECサイト用の写真・説明・価格データも同時に作成します。

しかし、在庫データの登録が遅れると実在庫とシステム在庫がズレて棚卸に大幅な手間がかかります

また、クリーニング・撮影・EC登録など各工程が連携不足だと販売開始までのリードタイムが延び、現場ノウハウの共有不足は新人育成やプロセス改善を遅らせる要因となります。

POSシステムで解消できること

ここまで買取査定での業務フェーズごとに課題を洗い出してきました。

ここからはPOSシステムでその課題をどう課題できるのか、課題を解決した後にどのような効果が得れるのかについて記載していきます。

来店受付・ヒアリングの自動化

POSシステムを導入すると初回の会員登録で本人確認情報の保存が完了すれば、2回目以降身分確認書類の確認のみで本人確認を完了することができます。

さらに、本人確認書類はOCR読み取りで身分証情報をそのままPOSシステムに登録できるため、手書き入力による誤記や重複登録がなくなります。

ヒアリング項目もチェックリスト形式で必須入力を強制でき、持ち込み品の使用状況や希望条件といった重要情報が漏れなく標準化されます。

これにより受付から査定担当への連携時間が大幅に短縮され、顧客対応のクオリティが安定します。

査定業務の標準化・スピードアップ

POSシステム内に組み込まれた商品データのカタログから取引商品を検索することができるようになり、現在の在庫状況を確認することができます。

さらに、POSシステムではネット相場APIや自社買取履歴とのリアルタイム連携により、最新の市場価格に基づく査定額を検討することができます。

これにより値付けなど属人化の原因になりやすい問題点を解消できるようになります。

また、外部鑑定機関のシステムなどとAPI連携でデータ連携が可能であれば、その場で鑑定結果を取り込みを迅速に行うことができ、査定完了までのリードタイムを大幅に短縮します。

契約・事務処理の自動化

POSシステムを活用することで、電子買取同意書機能と電子古物台帳連携により、売買契約書の作成の際には自動的に氏名・品名・価格・身分証番号などの法定項目を記録することができます。

会計時にはPOSシステムはマルチ決済端末連携できるため、で現金・振込・電子マネー問わず支払い処理がワンタッチで完了し、その場でPDF領収書を発行できます。

取引データは会計システムへ自動連携されるため、経理部門の二重入力業務を完全に排除します。

在庫管理・販売準備の統合

バーコード/QRコードスキャンによる受入検品で在庫数を即時更新し、棚卸作業も数分で完了します。

クリーニングや撮影など後工程はタスク管理機能で進捗を一元可視化し、担当者への自動通知が可能です。

さらにEC一括出品機能を活用すれば、写真・説明文・価格データを複数モールへ同時連携でき、オンライン販売開始までの工数を大幅に削減します。

ReCORE画面で見る買取査定業務の全手順

ここまでで、買取査定業務の全体を確認しながら、発生しやすい課題やその課題の解決方法について解説してきました。

そこで買取査定業務の全体の課題解決のためにはPOSシステムが重要であることを理解していただけたかと思います。

買取査定を適正化するにはPOSシステムを使用して、情報を保管・活用することができる体制を整えておく必要があります。

そこでおすすめなのがクラウド型POSシステムReCOREです。

ReCOREでは買取査定の全ての業務を1つのシステムで管理することができ、得られた情報を基に分析を行うことができます。

業務効率を最適化するPOSシステムであるReCOREの機能や効果について紹介させていただきます。

免許証のOCR機能

免許証OCR機能

ReCOREと連携可能なスキャナーを使用することで、免許証などの本人確認書類を自動的に読み取ることができます

読み取った情報は必要な項目を自動的に入力してくれるため、買取時の本人確認情報を入力する手間を大幅に削減することができます。

読み取った情報はクラウド上で保管することができ、コピーする必要がないため紛失してしまうリスクもなくなります

買取サポート機能

買取サポート機能

ReCOREの買取機能を活用することで、買取の属人化を解消することが可能です。

ReCOREには買取アシスト機能を搭載しており、過去の同商品の買取価格を参考にしながら買取を行うことができます

さらにReCOREには1億点のデータが詰まったマスタ機能を搭載していることから、買い取りたい商品を検索して特定するだけで商品情報や元値の確認を簡単に行うことができます

このようなことからReCOREの買取アシスト機能を活用することで、買取業務の属人化の脱却にもつなげることができ、経験の少ないスタッフでも簡単に買取業務を行うことが可能となります。

買取会員管理機能

買取会員管理機能

古物商では、買取を行う際に古物台帳を記入する必要があります。

その際に、個人情報を取得し保管する必要がありますが、ReCOREではペーパーレスで身分証、古物台帳の管理が可能です。

1度情報を取得した顧客は会員としてReCOREに保存しておくことが可能で、会員化した顧客は2回目以降身分証の提示が不要になります。

また、その顧客情報を会員機能やポイント機能、顧客ランク付け機能などを使用することで顧客の定着に向け活用できる機能もあります。

さらに、メール・SMS・LINEへのメッセージ送信もReCOREの中で完結できるため、ReCOREを使用することで査定の完了の知らせや販促メッセージの送信が容易です。

顧客情報を管理することで「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」を用いてRFM分析を行うことができ、顧客に合わせた販促が可能です。

このようにReCOREの顧客管理機能を使用することで、顧客情報の収集を最適化しながら顧客に合わせたOne to Oneマーケティングを行い顧客のリピート率向上につなげられます。

EC・店舗間連携機能

EC

買取査定した商品を店舗のみの販売だけでなく、ECへの出品も考えている方や実施している方も多いのではないでしょうか。

ReCOREでは実店舗とEC間のシームレスな連携を実現ることができます。

店舗とECで同時に出品した場合には、ECに出品していた商品が売れた場合に店舗の在庫数もシステム上で自動で処理することができるため、販売に連動した在庫管理もReCOREのみで管理することができます。

さらに、ReCOREではメルカリShops、Yahoo!オークション、Shopifyを通じた自社サイト、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天ラクマへの出品を最速3クリックで行うことができます。

これによりECモールへの出品業務を大幅に効率化することができるため、複数モール併売による売上の上昇や人件費の削減を見込むことができます。

ReCOREを導入することでECと店舗間で起きやすい、売り違いのリスクや販売工数の増加を防ぐことができます。

在庫の回転率を最大化「在庫管理機能」

在庫管理

継続的に経営を行っていくためには、在庫を効率良く回転していく必要があります。

ReCOREでは、リアルタイムに複数店舗や複数ECモールの在庫を一元管理することが可能です。

詳細には、在庫数、商品の状態、販売価格、買取価格、在庫滞留期間などを確認することができます。

ロケーション機能も勿論搭載していますので、商品の詳細な場所をリアルタイムで確認が可能です。

上記の情報を簡単に確認でき、在庫の欠品や発注するべき商品を分析することができるようになることや、他の系列店舗の在庫状況を即時確認することで顧客を他の店舗に誘導することなども可能になります。

このように ReCOREの在庫管理機能には全ての在庫を一元で可視化することが可能ですので、買取査定した多量の在庫を所持する事業者様にはとても便利なシステムとなっております。

監修者:本荘 幸大

卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。

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