【活用事例あり】パッケージ型とAPI連携型のPOSレジの違いを解説

【活用事例あり】パッケージ型とAPI連携型のPOSレジの違いを解説

POSレジの導入を考える中で、
「API連携ってよく聞くけど、実際には何ができるの?」
「パッケージ型のPOSとどう違うの?」
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

近年では、ECや会計ソフト、顧客管理ツールなど、さまざまな業務システムをAPIでつなぎ、お店の業務をよりスムーズにする仕組みが広がっています。

特に、POSレジと外部システムをつなぐAPI連携は、在庫や売上、顧客データを自動で連携できるため、手間を減らして、よりスマートな店舗運営ができるようになるのが魅力です。

とはいえ、
「APIって専門知識がないと難しそう…」
「どんな店舗に向いているのか分からない」
という不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。

そこで本記事では、パッケージ型POSとAPI連携型POSの違いやそれぞれのメリットをわかりやすくご紹介しながら、実際の導入事例や選定ポイントも詳しく解説していきます。

 API連携を活用して、もっとラクに、もっと強い店舗づくりをしていきたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

POSレジとは?ビジネス成長を支える基幹インフラ

POSレジとは、「Point of Sale(販売時点情報管理)」の略称で、お客様がお会計をしたその瞬間の情報を記録・管理するためのシステムのことを指します。

一見、ただのレジのように見えるかもしれませんが、近年のPOSレジは会計だけでなく、在庫管理や売上集計、顧客管理、スタッフのシフト管理まで担う“店舗運営の中心”となっています。

たとえば、POSレジで記録された販売データは、

  1. 「どの商品が、いつ、どれだけ売れたか」
  2. 「どのスタッフがどれだけ接客して売上に貢献したか」

 といった情報としてリアルタイムで蓄積され、売上分析や在庫補充、スタッフ評価などさまざまな業務に活かすことができます

また最近では、クラウド型やモバイル対応のPOSレジも普及しており、複数店舗を展開している企業でも、どの店舗がどのような状況かを離れた場所からでも確認できるようになりました。

さらに、POSレジを他の業務システム(EC、会計、CRMなど)とAPIで連携させることで、

  • 販売と在庫の自動同期
  • 顧客データを活用した販促
  • 会計ソフトとの連携による記帳の自動化

 といった、より効率的な店舗運営と経営判断が可能になります。

つまりPOSレジは、単なる“お会計のツール”ではなく、店舗運営や事業成長を支えるインフラそのものです。

POSレジにおけるAPIとは?

「API(エーピーアイ)」という言葉を耳にすると、 なんとなくITっぽくて難しそうな印象を持たれている方も多いかもしれませんが、実は私たちの身近なサービスの“つながり”を支えている、とても便利な仕組みなのです。

システム同士をつなぐ“橋渡し役”

APIとは、「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」の略で、簡単に言えば異なるシステム同士をつなげて情報をやり取りするための“橋”のようなものです。

POSレジでこのAPIを使うと、たとえばこんなことが可能になります。

  • レジで販売された商品の在庫数を、ECサイトや倉庫システムと自動で同期
  • お客様の購入履歴を、CRMやメール配信ツールに連携して販促に活用
  • 会計ソフトと連携して、売上データを自動で仕訳・記帳
  • 店舗の売上データを本部の基幹システムにリアルタイム送信

つまり、APIを活用すれば、POSレジの機能をぐんと広げて、店舗運営をもっと効率的にすることができるというわけです。

「API対応」と書いてあっても要チェック

なお、「API対応」と書かれているPOSレジでも、

  • どの範囲まで連携できるのか
  • どんな外部サービスとつながるのか
  • 開発や設定は自分たちでできるのか、業者に依頼が必要か

などは、製品ごとに異なります。

そのため、「APIが使える=何でもできる」と思ってしまうと、実際に導入したときに思ったように使えなかった…ということも。

POSレジのAPI連携をうまく活用するには、自社が何を連携したいのか、どんな業務を自動化したいのかを明確にしておくことが大切です。

パッケージ型POSとAPI連携型POSの比較

特徴パッケージ型POSシステムAPI連携型POSシステム
カスタマイズ性低~中程度(設定オプションによる)高~非常に高い(特定のニーズに合わせて調整可能)
導入スピード一般的に速い(既製品)遅い(開発・連携作業が必要)
初期コスト低~中程度(ライセンス料・サブスクリプション料)潜在的に高い(開発費、ミドルウェア費用など)
運用コスト予測可能(サブスクリプション料、保守費用)変動要素あり(API利用料、継続的な開発・保守費用)
連携機能限定的(既定の連携またはベンダー提供)広範(多様なシステムと連携可能)
必要な技術的専門知識低い高い(開発スキル、API知識が必要)
拡張性ベンダー依存慎重な設計により高い拡張性
データ管理ベンダー管理の場合が多い(クラウド)データフローと保存場所の自由度が高い
ベンダーロックイン高い可能性低い(コンポーネント交換の可能性あり)
最適なケース標準的なニーズ、迅速な導入、限られたITリソースの場合独自のニーズ、複雑なワークフロー、戦略的なデータ活用を目指す場合

POSレジには、大きく分けて「パッケージ型」と「API連携型」の2つのタイプがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが良いかはお店の規模や運営スタイルによって変わります

ここでは、それぞれの特徴をわかりやすく比較しながら、どんな店舗に向いているのかをご紹介していきます。

パッケージ型POSの特徴

パッケージ型POSとは、販売・在庫・顧客管理などの機能があらかじめセットになっているPOSレジです。

すでに多くの企業や業種で実績のある成熟した製品が多く、安定した稼働が期待できるのもパッケージ型ならではの利点です。

標準的な業務に必要な機能がひととおり備わっており、多くのユーザーによって繰り返し使われてきたことで、信頼性も高い物が多いです。

 「すぐに使える」「設定がカンタン」「サポートがしっかりしている」といった点が魅力で、初めてPOSを導入するお店や、ITが得意ではない方にも人気です。

ただし、あらかじめ用意された機能の範囲内で運用する前提となるため、「もっと他のシステムと連携させたい」「自社独自のフローに合わせて柔軟に使いたい」という場合には、やや物足りなさを感じることもあるかもしれません。

API連携型POSの特徴

API連携型POSは、POSレジを中心に、EC、会計、顧客管理(CRM)、在庫管理などの外部システムとつなげることで、業務全体を効率化・最適化できる柔軟な仕組みです。

特に、すでに何らかの業務システムを使っている企業や、独自のワークフローを構築している場合には、“必要なものだけをつなげて使える”という自由度の高さが大きな強みになります。

API連携型POSは、自社の業務プロセスに合わせてカスタマイズできる“育てるPOS”とも言えます。

ただし、自由度が高い分、システムの設計や保守には一定の知識や開発体制が必要になることも事実です。

複数のシステムをつなげる場合、それぞれの連携ポイントがうまく動作し続けるように管理する必要があるため、「仕組みをつくる側の責任」も少なからず伴います。

そのため、 「もっと自社に合った形にしたい」「すでにあるシステムとうまく連携させたい」「成長や変化に強い仕組みをつくりたい」という方には、API連携型POSが最適です。

POSレジのAPI連携による3つのメリットとは?

POSレジにAPIを活用すると、販売・在庫・顧客管理などのデータを他の業務システムと自動連携でき、業務の効率化やセキュリティ向上につながる多くのメリットがあります。

 ここでは、POSレジと外部アプリケーションをAPIで連携することで得られる代表的なメリットを、3つの視点からご紹介します。

POSレジの機能についてのメリットを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

使い慣れた業務システムを継続利用できる

POSレジを新しく導入する際、すでに販売管理や勤怠管理、在庫管理などで活用している業務システムとの機能の重複が気になるケースも多いのではないでしょうか

このような場合、API連携型POSレジであれば、POSレジと既存の業務システムを連携させることが可能です
新しいシステムに移行せず、従業員が慣れ親しんだツールをそのまま使い続けられるため、現場への負担も少なく、業務のスムーズな移行が実現します。

たとえば、スマレジのようなAPI対応POSレジでは、会計ソフトや勤怠管理システムとの連携がスムーズに行えるため、特にIT担当者がいない中小企業でも導入しやすいという特長があります。

データ連携が速く、手作業のミスを防げる

POSレジのAPI機能を活用することで、売上データや在庫情報、顧客データなどをリアルタイムで他のシステムへ自動連携することができます。

これにより、CSV出力や手動転記といった作業が不要になり、作業時間の短縮とヒューマンエラーの防止が同時に叶います
たとえば、ShopifyやBASEなどのECサイトとAPIで連携すれば、オンラインと店舗の在庫情報を一元管理でき、販売機会の損失を防ぐことができます。

また、スマレジ・アプリマーケットでは、EC・会計・CRMとの連携アプリが豊富に提供されており、APIを活用した拡張性の高さが魅力です。

セキュリティリスクの低減につながる

POSレジと外部アプリケーションをAPIで連携すれば、人手を介したデータ移行作業が不要になるため、セキュリティリスクの低減にもつながります。

手作業によるデータの出力・送信・再入力には、情報漏洩、ファイル紛失、誤送信などのリスクが常につきまといます。
特に、POSレジには顧客の個人情報や購入履歴といった機密性の高いデータが多く含まれるため、安全なAPI連携によって情報保護の体制を整えることが重要です。

APIを活用することで、信頼性の高い連携が自動で実現され、セキュリティ対策にも貢献できるというのは、導入時の大きな判断材料になります。

POSレジAPI連携の活用事例

POSレジのAPI連携が便利そうなのはわかったけれど、
「実際に、どんなお店がどんなふうに使っているの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、弊社のPOSレジである「ReCORE」とAPI連携を活用している具体的な事例をご紹介します。

API導入事例:API連携した一元管理ツールの導入でEC売上が3倍に!

さらに具体的にAPI導入をイメージしたい方に向けて、API連携の導入事例をご紹介いたします。

こちらは、EC販売チャネルと在庫管理に問題意識を持っていた事業者の方が、API連携されているツールを導入したことで、EC売上が3倍になるという改善が見られた事例です。

以下はインタビュー内容の引用です。

システムを導入した背景は、ECの販売チャネルと在庫の管理の課題感からです。

API連携システム導入以前はYahoo!オークションの出品のみでした。

もともと販売は店舗ではそこまで行っておらず、業者販売や催事出店が主な販売ルートでした。

ECは業務が空いたときにというスタンスだったのですが、直接toCに対して販売する方が粗利は出せるため、きちんとした販路をもう1つ持ちたいという思いは常にありました。

また、在庫管理につきましてデータ管理しないことによる、現在の状況が分からないリスクや、棚卸作業に膨大な時間がかかっている問題を解決する必要性を感じていました。

これまでは管理ソフトのみを活用しており、リユースに特化したAPI連携システムなどは使用していませんでした。

そこで1つのプラットフォーム上で多くのECモールとのAPI連携が可能なReCOREの導入を決めました。

その後、導入から2、3年経ちますが導入後からEC売上は3倍になりましたね。

このように、現状の課題の把握と APIを導入する目的が明確であれば、効果的なAPIの運用が可能になります。

自社システム×ReCOREのAPI連携で販路拡大と属人性の解消!

こちらは、EC販売チャネルと部署間の連携が遅延することに問題意識を持っていた事業者の方が、API連携されているツールを導入したことで、課題の改善が見られた事例です。

コロナをきっかけにホビー分野の宅配買取需要が拡大したため、販売を強化するために、販路を拡大していく必要性がありました。

しかし、本の買取・販売とは別に、本の基幹システムを流用したホビー用のシステムを自社で構築していましたが、ホビーの売上比率が高まっていく中で、メルカリなどの新たなECモールへの販路拡大が柔軟に行えないなど、既存のシステムだけでは、対応が難しい問題も増えていました

売上が伸びているホビー分野ではありますが、開発リソースを考慮すると、売上、利益はまだ足りず、大きな投資をすることが難しい状態でした。

さらに、自社システムではECモールの仕様が変更されるたびに、その都度修正しなければなりません。

また、自社システムでは属人化や、ガラパゴス化してしまう可能性があり、業界スタンダードといえる外部のシステムに触れてみたいという考えもありました。

そこで、基幹システム全体を一気に変更するのではなく、課題として挙がっていた「販売部分」に関してReCOREを繋ぎ込むことにいたしました。

販路を拡大することが可能になり、新たにメルカリShopsや楽天ラクマでの販売をスタートさせることが出来ました

また、ReCOREを中心として様々な部署のメンバーが連携する仕組みが整ったことで、これまで属人化していた部分が解消されました

ReCOREはECモールのレポーティング機能が充実しており、お客様センターや物流センターの従業員もReCOREにログインするだけで数字を瞬時に確認することができます。

わざわざ自社レポートを作成する必要がなくなったことも良かったです。

現在は、自社システムとの連携もスムーズで遅延なく行うことができています

API連携で効果的な販売管理で売上アップを目指すならReCORE POS

ReCOREとは?

ReCOREはリユース、リサイクル事業で販売管理を1つのシステムで行うことができます

リユース店、リサイクルショップを経営していく中で、

  • 実店舗とECの併売を行いたいけど、EC出品や在庫管理に手間がかかるから、併売を諦めている
  • 買取査定ができる人材が店舗に不足していて、今すぐにでも買取査定業務の属人化を解消したい
  • 在庫数が多く、店頭や倉庫にどんな商品がどれだけの期間眠っているか全く把握しきれていない
  • LINEとの連携で会員制度の導入など、顧客との関係性の構築やリピートの集客を行いたい

といった悩みを持つ方であれば、「ReCORE」の導入がおすすめです。

弊社が開発・運用するクラウド型POSシステム「ReCORE」は、リユース・リサイクルの業務フローに対応した機能を搭載する業界特化型のPOSシステムです。

現在では、600を超えるリユース店やリサイクルショップにReCOREをご利用いただいております。

ReCOREは、リユース事業に適した主要な7つの機能で、小規模から大規模なビジネスまで幅広く対応することが可能で、事業展開に応じて様々な機能をカスタマイズしていくこともできます。

また、操作性の高いスタイリッシュなUIも特徴で、直感的に操作することができるので、POSシステムが初めての方でもスムーズにご利用いただくことができます。

導入前に無料のデモ画面にて操作感をお試しいただくことも可能ですので、お気軽にお申し付けください。

ReCOREに関するデモ画面の無料お試し希望・お問い合わせはこちらからお待ちしております。

導入相談無料! お気軽にお問い合わせください。

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