委託販売とは?仕組み・メリット・デメリットから手数料・会計処理まで徹底解説

委託販売とは?仕組み・メリット・デメリットから手数料・会計処理まで徹底解説

委託販売とは、自社や自分の商品を第三者の店舗やネットショップに預け、販売を代行してもらう取引形態です。店舗を持たずに販路を広げられるため、ハンドメイド作家から中古・リユース事業者、メーカーまで幅広く活用されています。

一方で、手数料の負担や在庫リスク、独特の会計処理など、仕組みを正しく理解しておかないと損をしてしまうポイントも少なくありません。

本記事では「委託販売とは何か」という基本から、買取や卸売との違い、メリット・デメリット、手数料相場、仕訳・会計処理、そしてリユース業界での活用方法まで、委託販売の全体像をわかりやすく解説します。

委託販売とは?意味と基本的な仕組み

委託販売とは、商品の所有者である「委託者」が、その商品の販売を別の事業者や店舗である「受託者」に委託し、売れた際に手数料を支払う販売形態のことです。委託者は所有権は委託者に残ったまま販売だけを任せられる点が、委託販売の最大の特徴です。商品が売れるまで所有権は委託者に残り、受託者は商品を「預かって売る」立場になります。

委託者と受託者の関係

委託販売には、必ず「委託者」と「受託者」の2者が登場します。委託者は商品を作る・仕入れる側で、販売を依頼する立場です。受託者は店舗やネットショップを運営し、委託者に代わって接客・販売・代金回収を行います。

受託者は商品を買い取るわけではないため、在庫を抱えるリスクを負わずに品揃えを充実させられます。委託者は店舗を持たずに販売チャネルを確保できるため、委託販売は両者にメリットのある仕組みといえます。

委託販売の基本的な流れ

委託販売は、おおむね次の4ステップで進みます。

①委託者と受託者が委託販売契約を結び、手数料・販売価格・精算方法を取り決めます。

②委託者が商品を受託者へ納品(積送)します。

③受託者の店舗やサイトで商品が売れます。

④受託者が売上から手数料を差し引いた金額を委託者へ支払います。

以上の流れです。売れ残った商品は委託者へ返品されるのが一般的で、在庫リスクは委託者が負うことになります。

委託販売と他の販売形態との違い

委託販売を理解するうえで欠かせないのが、よく似た販売形態との違いです。ここでは混同されやすい「買取」「卸売」「消化仕入れ」との違いを整理します。

委託販売と買取の違い

最も大きな違いは「所有権が誰にあるか」です。買取は、店舗が商品を仕入れて(買い取って)自社の在庫として販売する方式で、所有権は店舗に移ります。売れ残った場合のリスクは店舗側が負います。一方、委託販売では所有権は委託者に残ったままで、売れ残りリスクも委託者が負担します。中古・リユース業界では、すぐに現金化したい場合は買取、少しでも高く売りたい場合は委託販売を選ぶ、という使い分けがよく見られます。

委託販売と卸売の違い

卸売は、メーカーや卸が小売店に商品を販売(卸す)し、その時点で所有権と代金が移転する取引です。小売店は仕入れた商品を自由な価格で販売し、売れ残りリスクも負います。委託販売では商品を「預ける」だけで所有権は移転せず、売れた分だけ手数料が発生する点が大きく異なります。

委託販売と消化仕入れの違い

消化仕入れは、主に百貨店で行われる商慣習で、商品が売れた瞬間に仕入れと販売が同時に計上される方式です。委託販売と似ていますが、消化仕入れでは形式上、百貨店が一度仕入れる形をとる点が異なります。両者は実務上混同されやすいため、契約時にどちらの形態かを明確にしておくことが重要です。

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委託販売の種類

委託販売は、委託する業務の範囲や販売チャネルによって、いくつかの種類に分けられます。

完全委託と部分委託

委託する業務の範囲によって、「完全委託」と「部分委託」に分かれます。完全委託は、販売に関わるすべての業務を受託者に任せる方式です。販路を一気に広げられる反面、受託者への依存度が高くなります。

部分委託は、在庫管理や発送など特定の業務だけを委託する方式で、委託者が販売価格や顧客対応の一部をコントロールできます。

実店舗での委託販売とネットでの委託販売

販売チャネルで分けると、「実店舗型」と「ネット型」があります。実店舗型は、雑貨店やセレクトショップ、カフェ、レンタルボックスなどの一角に商品を置いてもらう方法で、消費者が実物を手に取れるのが強みです。

ネット型は、委託販売を受け付けるECサイトやプラットフォームに商品を登録する方法で、全国の消費者にリーチできます。リユース分野では、両方を組み合わせて販路を最大化するケースが増えています。

委託販売のメリット

委託販売には、委託者・受託者の双方に多くのメリットがあります。

委託者側のメリット

委託者にとっての最大のメリットは、店舗を持たずに販路を拡大できることです。家賃や人件費といった固定費をかけずに、自分の商品を全国各地の店舗やサイトで販売できます。販売業務そのものを受託者に任せられるため、本業や商品の制作・仕入れに集中できるのも利点です。

さらに、知名度の高い店舗で扱ってもらえれば、その店舗のブランド力や集客力を借りて、自社商品の認知度向上も期待できます。

受託者側のメリット

受託者にとっては、在庫を買い取らずに品揃えを充実させられる点が大きなメリットです。仕入れ資金を抱えるリスクなく、多様な商品を店頭に並べられるため、来店客の満足度や購買機会を高められます。

売れた分だけ手数料収入が得られるため、在庫リスクを抑えながら売上を伸ばせる仕組みといえます。

委託販売のデメリット・注意点

メリットの多い委託販売ですが、事前に押さえておくべきデメリットや注意点も存在します。

委託者側のデメリット

委託者のデメリットは、まず販売手数料によって利益率が下がることです。自分で直接販売する場合に比べ、手数料分だけ手取りが減ります。また、商品の所有権が委託者に残るため、売れ残った場合の在庫リスクは委託者が負います。預けている間に商品が破損・紛失するリスクもあり、責任の所在を契約で明確にしておく必要があります。委託先の販売力に売上が左右される点にも注意が必要です。

受託者側のデメリット

受託者側のデメリットは、商品の管理責任を負う点です。預かった商品が破損・紛失した場合のトラブルに発展しやすいため、検品や在庫管理を徹底する必要があります。

また、委託商品は所有権が委託者にあるため、販売してもその全額が売上になるわけではなく、利益は手数料部分に限られます。委託品と自社在庫を区別して管理する手間も発生します。

委託販売の手数料相場

委託販売で必ず確認したいのが手数料の相場です。一般的に、委託販売の手数料は販売価格の20〜60%程度が目安とされています。実店舗のハンドメイド委託では20〜40%前後、ネット販売では10%程度が平均的といわれ、委託先の知名度や立地、提供されるサービス内容によって大きく変動します。

手数料以外にも、委託基本料・スペース利用料・送料・振込手数料などがかかる場合があるため、契約前に費用の全体像を必ず確認しましょう。ブランド品など中古・リユース品の委託販売では、商材や価格帯ごとに手数料率が設定されることが多く、買取価格との比較も重要な判断材料になります。

委託販売先(委託先)の探し方

委託販売を始めるには、商品に合った委託先を見つけることが欠かせません。委託先は、インターネットやSNSでの検索、実際の店舗への問い合わせ、ハンドメイドイベントや展示会への参加などを通じて探せます。

「委託販売受付」と明記していない店舗でも、コンセプトと商品の相性が良ければ受け付けてくれることもあります。委託先を選ぶ際は、手数料率だけでなく、客層・立地・集客力・契約条件・精算サイクルなどを総合的に比較することが、委託販売を成功させるポイントです。

委託販売の会計処理・仕訳

委託販売は、一般的な売上計上とは異なる独特の会計処理が必要です。ここでは委託者・受託者それぞれの基本的な仕訳を解説します。

委託者側の仕訳(積送品・仕切精算書)

委託者が販売を委託するために発送した商品は「積送品」として、手元の商品と区別して管理します。商品を発送した時点では、借方に「積送品」、貸方に「仕入(または商品)」を計上します。

実際に商品が売れたら、受託者から届く仕切精算書(売上計算書)にもとづいて売上を計上するのが原則です。売上計上のタイミングは、仕切精算書が到達した日を基準とする方法が一般的に用いられます。

受託者側の仕訳(受託販売勘定)

受託者は、委託者から預かった商品を販売しても、その全額が自社の売上になるわけではありません。預かり品の販売代金や立替費用は「受託販売」勘定で管理し、最終的に委託者へ支払う金額と相殺します。受託者の売上として計上されるのは、原則として受け取る販売手数料の部分のみです。

総額処理と純額処理

委託販売の会計処理には、売上を総額で計上する「総額処理」と、手数料部分のみを計上する「純額処理」があります。委託者側は原則として総額処理、受託者側は原則として純額処理が用いられます。消費税の取り扱いとも関わるため、迷う場合は税理士や会計の専門家に相談し、自社に合った処理方法を選ぶと安心です。

リユース業界における委託販売

委託販売は、ハンドメイドやメーカーだけでなく、中古・リユース業界でも重要な販売形態です。

中古品・ブランド品の委託販売

リユース業界では、顧客から商品を買い取るだけでなく、「預かって売る」委託販売を取り入れる事業者が増えています。とくにブランド品や時計、宝飾品、骨董品といった高額で相場変動の大きい商材では、買取よりも委託販売のほうが顧客の手取りが高くなりやすく、店舗側も在庫リスクを抑えられます。

顧客にとっては「少しでも高く売りたい」、事業者にとっては「資金を寝かせずに高単価商品を扱える」という双方のニーズに合致するため、リユースの委託販売は今後さらに広がると考えられます。

古物商許可との関係

中古品を委託販売で取り扱う場合、古物営業法上の取り扱いに注意が必要です。他人の中古品を預かって販売する行為は古物商許可の対象となるケースがあり、無許可で営業すると罰則の対象になる可能性があります。

リユース事業として委託販売を行う際は、古物商許可の要否や古物台帳の記帳義務、本人確認などの法的要件を事前に確認しておくことが欠かせません。

関連記事:【2024年最新】リユース事業者がインボイス制度によって注意するべき古物商特例とは? 

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委託販売を効率化するなら、小売・リユース業向けクラウド基幹システムRECOREがおすすめ

委託販売では、自社在庫だけでなく委託商品の在庫管理や売上管理、委託先ごとの精算業務まで正確に管理することが重要です。店舗やECなど複数の販売チャネルを運営している場合は、委託商品を含めた在庫・売上・顧客情報を一元管理できる仕組みを整えることが、業務効率化や販売機会の最大化につながります。

小売・リユース業向けに設計されたクラウド基幹システム「RECORE(リコア)」は、買取・仕入・販売(POS)・EC・在庫管理・顧客管理・KPI分析までを一元管理できるクラウド型のオールインワン基幹システムです。委託販売の商品についても販売状況や在庫情報をリアルタイムで把握できるため、販売機会の損失や在庫管理ミスの防止に役立ちます。また、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど複数のECモールとの連携にも対応しており、店舗・ECを横断した委託販売の運用を効率化できます。

さらに、これまで個別に利用していたPOSやEC、在庫管理システムなどをRECOREへ集約することで、システム間の複雑なデータ連携が不要となり、運用コストや管理負担を削減できます。既存の基幹システムをすぐに入れ替えることが難しい企業でも、RECORE APIを活用して必要な機能のみを導入するサテライト基幹システムとしての活用実績も豊富です。

委託販売を効率よく運営し、在庫管理や売上管理、委託先との精算業務まで一元化したい場合は、クラウド基幹システムRECOREの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

委託販売とは、商品を第三者に預けて販売を代行してもらい、売れた分だけ手数料を支払う販売形態です。店舗を持たずに販路を広げられる一方で、手数料負担や在庫リスク、独特の会計処理といった注意点もあります。

買取・卸売・消化仕入れとの違いや、完全委託・部分委託といった種類、手数料相場、仕訳の基本を押さえれば、委託販売を有利に活用できます。

とくにリユース業界では、買取と委託販売を使い分けることで、顧客満足と利益の両立が可能です。委託販売の業務を効率化したい場合は、在庫・販売・精算を一元管理できるPOSシステムの導入を検討してみてください。

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