棚卸の効率化を徹底解説!時間がかかる原因と早く正確に終わらせる方法

棚卸の効率化を徹底解説!時間がかかる原因と早く正確に終わらせる方法

棚卸とは、店舗や倉庫にある在庫の数量や状態を実際に数え、帳簿上の在庫と照合する作業です。決算や資産管理に欠かせない一方で、「時間がかかりすぎる」「人手が足りない」「ミスが多い」といった悩みを抱える企業は少なくありません。

棚卸の効率化は、作業時間の短縮だけでなく、ヒューマンエラーの防止や業務停止による機会損失の削減にもつながる重要な経営課題です。

本記事では、棚卸に時間がかかる原因から、業務プロセスの改善やバーコード・システムの活用といった棚卸を効率化する具体的な方法、ツールの選び方までをわかりやすく解説します。小売・リユース業ならではの効率化のポイントも紹介します。

棚卸とは?目的と効率化が求められる背景

棚卸とは、倉庫や店舗にある在庫の数量や状態を確認し、資産としての価値を確定する作業のことです。帳簿上の在庫(データ)と実際の在庫(実在庫)を照合し、差異をなくすために行います。正確性が求められる一方で、多くの時間と労力がかかるため、近年は働き方改革の流れもあり、棚卸業務の効率化がさまざまな業界で重要視されています。

棚卸の目的

棚卸には、主に4つの目的があります。1つ目は決算における正確な資産の確定で、期末の棚卸高は売上原価や利益を計算する基盤になります。2つ目は帳簿と実在庫の差異(棚卸差異)の発見と原因の把握です。

3つ目は破損・劣化した不良品や、需要の低い滞留在庫の洗い出しです。4つ目は適正在庫を維持するためのデータ取得で、過剰在庫や欠品を防ぐ判断材料になります。棚卸を効率化しても、これらの目的を達成できる精度を保つことが大前提です。

棚卸の種類(実地棚卸・帳簿棚卸/一斉棚卸・循環棚卸)

棚卸には、実際に在庫を数える「実地棚卸」と、入出庫を帳簿に記録して在庫を算出する「帳簿棚卸」があります。両者を組み合わせることで、より正確な棚卸が可能になります。

さらに実地棚卸の進め方には、業務を止めて全在庫を一度に数える「一斉棚卸」と、エリアや商品ごとに分けて少しずつ数える「循環棚卸(サイクルカウント)」があります。

一斉棚卸は精度重視、循環棚卸は業務を止めずに行える点が特徴で、自社の規模や運用に合った方法を選ぶことが効率化の第一歩です。

棚卸に時間がかかる・終わらない主な原因

棚卸を効率化するには、まず「なぜ時間がかかるのか」という原因を理解することが重要です。代表的な原因を整理します。

手作業・手書きによるカウントと転記

棚卸票に手書きで数量を記入し、それを後からパソコンへ入力するという手作業は、棚卸に時間がかかる最大の原因です。カウントと記録、さらにシステムへの転記と、同じ情報を何度も扱うため、作業量が膨らみます。在庫点数が多い倉庫や店舗ほど、この手作業の負担は大きくなります。

ヒューマンエラーと棚卸差異の発生

目視によるカウントや手書き・手入力には、数え間違いや記入漏れ、転記ミスといったヒューマンエラーがつきものです。ミスが起きると帳簿と実在庫の差異(棚卸差異)が発生し、その原因調査にさらに時間がかかります。作業者の経験差によって精度がばらつくことも、棚卸が長引く一因です。

業務停止による販売機会の損失

正確な棚卸のために、作業中は店舗の営業や倉庫の入出庫を一時的に止めるのが一般的です。しかし、この業務停止は本来得られるはずの売上を失う「販売機会の損失」に直結します。

とくに実店舗とECを並行して運営する事業者にとって、業務を止めることによる機会損失は深刻な経営課題となります。

属人化と整理整頓の不足

在庫の保管場所が整理されておらず、どこに何があるか特定の担当者しか分からない状態(属人化)も、棚卸を非効率にします。

商品が決まった場所に置かれていないと、在庫を探すだけで時間がかかり、数え漏れや二重計上も起こりやすくなります。日頃の整理整頓ができていないことが、棚卸の効率を大きく下げているケースは少なくありません。

関連記事:小売業の在庫管理はなぜ重要?!課題解決と効率化の完全ガイド 

棚卸を効率化する方法①業務プロセスの改善

棚卸の効率化は、まずお金をかけずにできる業務プロセスの改善から始められます。日常の運用を見直すことが効果的です。

整理整頓(5S)と保管場所の固定

棚卸を効率化する基本は、日頃からの整理整頓です。同じ商品は同じ棚にまとめ、同じカテゴリの商品は近いエリアに配置しておくと、カウント作業がスムーズになり、数え漏れも減ります。

保管場所(ロケーション)を固定し、商品が見やすく並んでいる状態を保つことで、「在庫を探す」というムダな時間をなくせます。

棚卸済みの目印(シール・ラベル)をつける

棚卸では、一度数えた後に帳簿とズレた商品を探すことに多くの時間が取られます。そこで、数え終えた在庫に「棚卸済み」のシールや付箋、ラベルのチェックで目印をつけておくと、数え漏れや二重計上を防ぎ、確認作業を効率化できます。

年度ごとに目印の色を変えておけば、いつ数えたものかが一目で分かり、より管理しやすくなります。

循環棚卸を取り入れる

一斉棚卸で業務を止める負担が大きい場合は、エリアや商品ごとに少しずつ数える「循環棚卸」を取り入れるのが効果的です。通常業務を止めずに少人数・短時間で進められるため、機会損失を抑えられます。

棚卸の頻度を上げることで、帳簿と実在庫のズレを早期に発見でき、原因究明もしやすくなります。

ダブルチェックと棚卸マニュアル・規程の整備

人的ミスを防ぐには、1人がカウントし、もう1人が記録・確認するダブルチェック体制が有効です。

棚卸規程やマニュアルを整備し、作業を標準化することで、属人化を防ぎ、誰が行っても一定の精度を保てるようになります。棚卸後に手順を振り返り、改善を重ねていくことも、継続的な効率化につながります。

棚卸を効率化する方法②ツール・システムの活用

業務プロセスの改善には限界があり、人の手による作業が多いほどミスはゼロにできません。より根本的に棚卸を効率化するなら、デジタルツールやシステムの活用が効果的です。

バーコード+ハンディターミナル

バーコードとハンディターミナルを読み取るだけで、手書きや手入力なしに在庫情報を記録でき、データを在庫管理システムへ直接反映できます。手作業によるカウントミスや転記漏れを防ぎ、棚卸にかかる時間を大幅に短縮できます。

RFID

RFIDは、電波を使ってICタグの情報を非接触で読み取る技術です。離れた場所からでも複数のタグを一括で読み取れるため、1点ずつスキャンする必要がなく、棚や箱にかざすだけでカウントが完了します。

アパレル業界などでの導入により、棚卸時間を大幅に削減した事例もあります。導入費用はかかりますが、在庫量が多い事業者ほど効果が大きい手法です。

スマホの棚卸アプリ

スマートフォンの棚卸アプリで効率化する方法もあります。スマホのカメラでバーコードやQRコードを読み取って在庫を登録でき、初期コストを抑えながら棚卸をデジタル化できます。従業員が自分のスマホで作業できるため、機器をそろえる負担が少ないのもメリットです。

在庫管理システム・POSとの連携

バーコードやハンディの読み取りデータを在庫管理システムやPOSと連携させると、棚卸の準備・集計・差異修正までを一気通貫で行えます。日々の入出庫や販売データがリアルタイムで在庫に反映されるため、そもそも帳簿と実在庫の差異が生じにくくなります。

在庫の位置や滞留期間も可視化でき、棚卸を超えた在庫管理全体の効率化が実現します。

関連記事:【中小企業必見】バーコード在庫管理で業務効率を劇的に改善!導入メリットと失敗しない方法 

棚卸効率化ツールの選び方

棚卸効率化のツールやシステムはさまざまです。自社に合ったものを選ぶために、確認したいポイントを紹介します。

自社の商材・在庫量・運用に合うか

自社の商材や在庫量、運用に合うかを見極めることが重要です。バーコードが付けられない商材や、1点ごとに管理が必要な商材など、扱う在庫の特性によって適した方式は変わります。

在庫点数が多く、業務を止めずに棚卸したい場合は、循環棚卸やRFIDとの相性も検討しましょう。

既存システムと連携できるか

読み取ったデータを活かすには、既存の在庫管理システムやPOS、会計システムと連携できるかが重要です。連携できれば、棚卸データの集計や差異修正、決算処理までをスムーズにつなげられます。

逆に連携できないツールを選ぶと、転記の手間が残り、効率化の効果が半減してしまいます。

費用対効果(初期・ランニングと削減効果)

費用対効果(初期・ランニングと削減効果)をこれまで棚卸にかかっていた人件費や残業代、機会損失と照らし合わせて判断しましょう。

棚卸時間の短縮や差異の削減、業務停止の最小化による効果を金額に換算すれば、投資に見合うかを判断しやすくなります。無料トライアルやデモがあれば、実際の使い勝手を確認してから導入するのがおすすめです。

関連記事:【最新】在庫管理アプリ・システムおすすめ5選!選び方から失敗しない導入方法まで徹底解説

小売・リユース業の棚卸を効率化するポイント

商品点数が多く、1点物も多い小売・リユース業では、棚卸の効率化に特有のポイントがあります。

商品マスタ+バーコードで個品を管理する

リユース品や中古品は、同じ商品でも状態が異なる1点物が多く、個品単位での管理が必要です。

商品マスタに登録するとバーコードが自動発行されるシステムを使えば、値札に貼り付けたバーコードを読み取るだけで、個品ごとの棚卸を正確かつスピーディーに行えます。

販売前の商品、店頭在庫、EC出品中の商品、店舗間を移動した商品まで、すべてをデジタル上で追跡できます。

日常の在庫管理と棚卸を連動させる

棚卸を本当に楽にするのは、棚卸当日の工夫だけでなく、日常の在庫管理の精度です。買取・入庫から販売・出庫までがシステムにリアルタイムで記録されていれば、帳簿と実在庫のズレがそもそも生じにくくなります。

日々の在庫管理と棚卸が連動していれば、棚卸はスキャンによる確認作業だけで済み、業務停止の時間も最小限に抑えられます。

棚卸業務を効率化するなら、小売・リユース業向けクラウド基幹システムRECOREがおすすめ

棚卸業務は、在庫数の確認だけでなく、実在庫とシステム上の在庫を一致させる重要な業務です。しかし、手作業での棚卸は時間や人手がかかるうえ、入力ミスや在庫差異が発生しやすく、通常業務への影響も避けられません。

棚卸を効率化するためには、リアルタイムで在庫を管理し、棚卸作業をスムーズに行える在庫管理システムの導入が重要です。

小売・リユース業向けに設計されたクラウド基幹システム「RECORE(リコア)」は、買取・仕入・販売(POS)・EC・在庫管理・顧客管理・KPI分析までを一元管理できるクラウド型のオールインワン基幹システムです。

在庫情報は販売・仕入・買取と同時に自動更新されるため、常に最新の在庫状況を把握できます。実店舗とECを横断したリアルタイム管理に対応しており、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど複数のECモールとの連携も可能です。

これにより、棚卸時の在庫差異を最小限に抑え、作業時間の短縮と業務負担の軽減を実現できます。

また、これまで個別に利用していたPOSやEC管理、在庫管理システムをRECOREへ集約することで、システム間の複雑なデータ連携が不要となり、ITコストの削減にもつながります。

さらに、既存の基幹システムを活かしたままRECORE APIで必要な機能だけを追加導入するサテライト基幹システムとしての活用実績も豊富で、自社の運用に合わせた柔軟なシステム構築が可能です。

棚卸業務を効率化し、在庫差異の削減や作業時間の短縮、データに基づく店舗運営を実現したい場合は、クラウド基幹システムRECOREの導入を検討することがおすすめです。

まとめ

棚卸の効率化は、作業時間の短縮だけでなく、ヒューマンエラーの防止や業務停止による機会損失の削減につながる重要な取り組みです。棚卸に時間がかかる原因は、手作業によるカウントと転記、ヒューマンエラー、業務停止、属人化などにあります。

これらは、整理整頓や目印付け、循環棚卸、マニュアル整備といった業務プロセスの改善に加え、バーコード・RFID・スマホアプリ・在庫管理システムの活用で大きく改善できます。

とくに小売・リユース業では、商品マスタとバーコードによる個品管理や、日常の在庫管理と棚卸の連動が効率化の鍵です。自社に合った方法を取り入れ、早く正確な棚卸を実現しましょう。

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