EC運営でCRMシステムを導入するメリットや選び方を徹底解説!
- 既存顧客のリピート率を高めたい
- 多額の集客コストを費やしている割に、売上が上がらない
- CRMシステムを活用して顧客情報をマーケティングに活かしたい
ECサイトを運営する事業者は、このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
結論から言うと、既存顧客のリピート率を高め、ECサイトの売上を向上させるためには、CRMシステムを導入することがおすすめです。
今回はCRMの基本概念、CRMシステムの選び方や導入のメリットについてご紹介します。
本記事の後半部分では、ECのCRMを強化するPOSシステムReCOREの機能についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
CRMとは?
CRMとは、Customer RelationShip Management(カスタマーリレーションシップ マネジメント)の略で、日本語で直訳すると、「顧客関係管理」という意味になります。
CRMの内容を具体的に表すと、企業が顧客と親密な信頼関係を築き、商品やサービスを購入してくれた顧客がリピーターやファンになるような活動を行うことです。
CRMの1番の目的としては、商品を利用してくれた顧客と企業側でWin-Winの相互利益を向上させていくことが挙げられます。
例えば、ECで化粧品を購入した顧客に対して、先日購入された化粧品の使用感はいかがですか?という質問と一緒に、美容に関する有益な情報が記載されたパンフレットを送付するのも、CRMの具体的な方法の1つです。
それでは、一体なぜここまで急激にECサイトでCRMが求められるようになったのでしょうか。
次に、ECサイトでCRMが求められている背景についてご紹介します。
ECサイトでCRMが求められている背景
ECサイトでCRMが求められている要因の1つとして、人口減少が挙げられます。
現在日本は少子高齢化の影響で、将来的には人口が減っていくと予想されています。
商品やサービスを販売する企業としては、人口が減ると潜在顧客の母数が減ってしまうため、多くの企業では新規顧客を奪い合うよりも、既存顧客との関係を深め売上に繋げていきたいと考えるようになりました。
また、1:5の法則というマーケティング用語では、新規顧客を獲得するには、既存顧客の5倍以上のコストがかかると言われています。
現代社会では情報を届けるべき人が減るのに比例して、デジタル化の影響で情報自体の量が増え続けています。
情報量が増加したことで、広告費が上昇してきていることもあり、今後も新規顧客獲得のためのコストは高額になっていくことが予想されます。
このような外部要因も重なり、ECサイトではCRMシステムを導入して既存顧客と深い関係を築いて行こうとする企業が増加してきています。
本記事ではわかりやすくするために、
- CRMとは、企業が顧客のリピート率を高める活動を行っていくこと
- CRMシステムとは、その活動をサポートするための機能を搭載したシステム
と定義し、ご説明させていただきます。
ECサイト運営でCRMシステムを導入するメリットとは?
それでは、ECサイト運営でCRMシステムを導入するメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
ECサイトにCRMシステムを導入するメリットは、
- 顧客情報の一元管理
- 顧客のインサイトを捉えた商品やサービスを開発できる
- 蓄積したデータを元に効率良くマーケティングを実施できる
の3つです。1つずつ具体的に見ていきましょう。
顧客情報の一元管理
CRMシステムを上手く活用することで、顧客の詳細な情報(年齢・性別・過去の購入履歴など)を可視化して一元管理することができます。
これにより、運営している複数の店舗の顧客情報を1つの端末で管理したり、各店舗の顧客情報を共有したりすることが可能になります。
他の部署や店舗とスムーズに連携を取りながら、事業を進めていくことができるため、社内全体の業務効率化が実現できます。
顧客のインサイトを捉えた商品やサービスを開発できる
顧客は、「自分の気持ちを理解できてくれている」と感じる商品やサービスに強い魅力を感じるようになっています。
安くて、高機能で豊富なカラーバリエーションがあるというような、誰にでも思いつくようなニーズを叶えただけの商品やサービスは、既に市場に溢れかえっており、このような商品は価格競争に巻き込まれてしまいます。
そのため現代社会では、「この形がなんとなく好き」「ブランドの雰囲気がしっくりくる」といったような、顧客自身が言語化できていない感情や想いを捉えた新しい価値創造が必要とされています。
この顧客自身が言語化できていない感情や想いを「インサイト」と呼びます。
CRMシステムを導入することで、過去の閲覧ページから顧客が興味を持っている商品に関するデータが蓄積されていくため、インサイトを発見することに繋がります。
把握したニーズやインサイトを元に、商品やサービスの開発・改善を行っていくことで、顧客に求められる商品やサービスの販売が実現できます。
蓄積したデータを元に効率良くマーケティングを実施できる
CRMシステムを導入することで、データの蓄積・分析をスムーズに行うことができ、そのデータを元に効率の良いマーケティングを実施できます。
例えば、顧客の過去の購入履歴から、顧客が現在興味を持っているものを予測し、顧客の好みに合わせたレコメンドをEC上で表示することも可能です。
また、会員にメールやSMSで販促メッセージを一斉送信したりすることもできるため、リピート率の向上が見込めます。
ECサイト運営でCRMシステムを導入するデメリットとは?
CRMシステムを導入するメリットには様々なものがありますが、CRMシステムの導入には認識しておくべきデメリットも存在します。
ここからは、ECサイト運営でCRMシステムを導入するデメリットについてご紹介します。
CRMシステムの構築や運用にコストがかかる
CRMシステムの構築や運用にはコストが必要になります。
最近では、比較的低価格で高性能なCRMシステムも数多く存在しますが、低価格と言っても継続的な運用費用が必要になるので、費用対効果を確認しながら導入を検討しましょう。
また、金銭面だけでなく、CRMシステムを使いこなすための人材教育などのコストも発生します。
あらかじめ、どれくらいの資金、時間、人材のリソースがあるのかを社内で明確にしておく必要があります。
施策の効果が出るまでに時間がかかる
CRMシステムでは、既存顧客の情報を元に施策を行っていくため、効果が出るまでに時間がかかる場合があります。
さらに、収集した顧客情報を上手く活用できずに、どのような施策を行っていけばいいかわからないというケースも少なくはありません。
CRMシステムでは、短期間で目に見える成果を出すことが難しいため、長期的な目線で運用を行っていく必要があります。
また、そもそも既存顧客の母数が少ない場合などには、CRMシステム導入の費用対効果が低くなってしまう可能性があります。
そのため、導入前にCRMを導入する目的について念入りに社内で話し合っておくようにしましょう。
ECサイトにCRMシステム導入を成功させるポイントとは?
前半部分でも少し話してしまいましたが、ここからはCRMシステム導入を成功させるためのポイントについてご紹介します。
CRMシステム導入を成功させるポイントは大きく分けて3つあります。
自社でCRMシステム導入によって解決したい課題を明確化する
CRMシステムの導入に失敗しないためには、システム導入によって解説したい課題を明確化することが大切です。
前述したように、既存顧客の母数が少なかったり、ターゲット層がある程度固定された商材を扱っている場合には、CRMシステム導入の費用対効果が低くなります。
自社が抱えている現状の課題を認識し、その課題を解決するためには、本当にCRMシステムを導入すべきなのかを今一度検討する必要があります。
必要な機能と社内の予算を明確化する
一言でCRMシステムといっても、その機能や価格帯は多岐に渡ります。
CRMシステムを導入する前に、自社が必要とする機能は何なのか、また予算はどの程度なのかを明確化することが大切です。
必要以上の機能を搭載したCRMシステムを導入してしまうと、予算が高くなってしまったり、従業員が機能を使いこなせずに混乱してしまう原因にもなります。
①自社で解決したい課題を明確化
②課題を解決するためにはどんな機能が必要なのか洗い出す
③必要な機能を搭載したCRMを決められた予算内で探す
の3ステップでCRMシステム導入を検討することが、導入失敗のリスクを減らすための一般的な方法です。
複数システムで管理しているデータをCRMシステムにまとめて一元管理する
社内で複数のシステムを使ってデータを管理している場合、データ管理が複雑化するだけでなく、データを有効活用できていない可能性があります。
わかりやすい例で言うと、実店舗とECサイト両方を運営している企業が、実店舗とEC別々で顧客情報を管理していると、実店舗とECで一貫したマーケティングを行うことが難しくなるケースです。
CRMシステムにデータをまとめて一元管理することで、顧客が実店舗で購入した商品履歴を元に、EC上におすすめを表示したりと、一貫した顧客体験を提供することができるようになります。
現在複数システムでデータを管理している場合は、CRMシステムを用いてデータを一元管理することも検討してみるのも良いかもしれません。
ECサイトにCRMシステムを導入するためのツールの選び方
ここまで、CRMシステム導入のメリットや導入を成功させるためのポイントを紹介してきましたが、
「どのCRMシステムを選べば良いのかわからない」
という方もいるかと思うので、ここでは、CRMシステムの選び方を3つに分けてご紹介します。
自社が必要な機能が搭載されているか
CRMシステムを選ぶ上で一番大切な要素は、自社に必要な機能が搭載されているかです。
ECで取得したデータから、顧客層の絞り込みが可能か?どの程度細かくセグメントできるのか?など、一見同じ機能のように見えても、その粒度はシステムによって様々です。
自社で実施したいマーケティングや解決したい課題を先に明確にしておくと、どのような機能が必要か言語化できるため、スムーズにシステム選定を進めることができます。
サポート体制が充実しているか
CRMシステム導入後、全てが順調に進めばいいのですが、ほとんどの企業では必ずと言っていいほど、サポートが必要になります。
例えば、
- 操作方法がわからない
- ツールが上手く作動しなくなった
- 保存したデータが突然消えてしまった
などの予期せぬトラブルが発生する可能性は0ではありません。
そのような場合に、スムーズに問題を解決していくためにも、システムを供給する会社のサポートが充実しているかは事前に確認しておきましょう。
これらの情報は、導入前の打ち合わせなどの対応でも確認することができるので、その点にも注目してシステム選定を行うようにしましょう。
従業員が扱いやすい設計になっているか
従業員が扱いやすい設計になっているかという点も、CRMシステム導入前には確認しておきたいポイントの1つです。
どんなに高機能なシステムであっても、従業員が使いこなせなければ、存在しないのと同じです。
さらに、システムを扱う従業員が必ずしもITに強いとは限りません。
誰でも手軽に使えるCRMシステムを導入することが失敗しないための条件の1つになるでしょう。
扱いやすい設計かどうかを見極めるためには、システムの無料お試し期間やデモ画面を使って、実際に操作を行ってみて、操作性を確かめるのが確実です。
複数の会社のCRMシステムを実際に操作してみて、一番使いやすいものを選ぶという方法もおすすめです。
ECサイトにはCRM機能を搭載したPOSシステムがおすすめ
ここまで、CRMのメリットや選定方法についてご紹介してきました。
しかしながら、CRMに力を入れていきたいと言うのであれば、CRM単体のシステムを導入するのではなく、CRM機能を搭載したPOSシステムを導入するのがおすすめです。
なぜならCRM単体での導入の場合、外部システムとの連携が複雑になる上に、ランニングコストがかかりやすいからです。
一方、CRM機能を搭載したPOSシステムの場合
- ECサイトとの情報連携がスムーズ
- 情報収集から、マーケティングの実施まで一気通貫で行える
- EC出品にかかる工数を大幅削減
- 余計な費用が発生しない
などのメリットが挙げられるからです。
このように、総合的な費用対効果を考えるとCRMを単体で導入するよりも、CRMを搭載したPOSシステムを導入するほうがメリットが大きいです。
今回は、数あるPOSシステムの中でも、リユース・リテール向けクラウド型POSシステムReCOREの機能をご紹介します。
EC出品機能
EC運営を行う企業にとって、EC出品にかかる工数の削減は避けられない課題かと思います。
ReCOREでは、EC出品時間を大幅に短縮するためのEC出品機能が充実しています。
例えば、複数モール自動出品機能を活用することで、Amazonや楽天市場、Shopify、ラクマやYahoo!オークション、Yahoo!オークションなどのモールに同時に出品を行うことができます。
この機能により、従来まではモール毎に記入していた商品情報や出品作業を、1度行うだけで複数モールへの出品が可能になります。
また、ReCOREには、7500万件以上の商品マスタを搭載しているため、EC出品時に商品マスタから商品基本情報入力を参照することで、自分の手で商品情報を入力しなくても出品が行えるようになります。
さらに、ECテンプレート機能を活用すれば、モール毎にテンプレートを作成できます。
この機能を活用すれば、出品時にテンプレートを呼び出すだけで出品を行うことができるため、出品時間を従来のおよそ1/3にまで短縮することが可能になります。
CRM機能
ReCOREでは、ECの出品機能だけでなく、CRM機能も多数搭載しています。
ShopifyとReCOREでは、会員情報や在庫情報を完全同期できるため、実店舗とEC上での消費者行動を把握し販促活動に繋げることが可能です。
ReCOREなら、複数のシステムを組み合わせる必要なく、実店舗とShopifyの連携が可能なため、理想のオムニチャネルを実現することができます。
また、ReCOREのCRM機能では、会員情報から顧客の絞り込みを行うことができます。
顧客情報は、年齢や性別だけでなく、来店頻度や顧客単価などを詳細な絞り込みが可能になっています。
この機能により、「1ヶ月以内に来店のあった女性のみにクーポンを配布する」といったような、ターゲットを絞ったマーケティングが可能になります。
さらにReCOREでは、LINEミニアプリと連携を行うこともできるため、LINEで簡単に会員登録を行い、その情報をPOSシステムに同期させることが可能です。
POSシステムに会員情報を同期させることで、顧客属性や購入金額などのデータ収集が容易になります。
また、LINE上で直接販促メッセージを送信することも可能なので、顧客のリピート率向上も期待できます。
在庫管理機能
実店舗とECサイトで併売を行っている企業は特に、在庫管理に時間がかかっているというケースも多いのではないでしょうか。
ReCOREの在庫管理機能を活用すれば、そのような問題も簡単に解決可能です。
ReCOREの在庫管理機能では、実店舗とECの在庫情報を連携させることが可能です。
そのため、実店舗で商品が購入された場合、残りの在庫数がEC上にも反映される仕組みになっています。
この機能を活用することで、実店舗で購入されて在庫切れになった商品が、EC上でも購入されてしまう売れ違いを防ぐことができます。
また、複数の店舗での経営を行っている場合でも、店舗間での在庫連携も可能なので、店舗間で在庫を取り寄せることも可能です。
欠品が起こった際にも、ReCORE上で他店舗の情報を確認できるため、販売機会の向上や顧客満足度の向上が期待できます。
まとめ
今回は、ECサイト運営でCRMシステムを導入するメリット、CRMシステムの選び方について解説してきました。
人口減少や広告費が高額になるなどの様々な外部要因により、既存顧客との関わりを強め、リピート率を向上させたいという企業はこれからも増加していくかと思います。
ECサイト運営でCRMの強化を成功させるためには、CRM機能を搭載したPOSシステムの導入がおすすめです。
本記事の後半で紹介したクラウド型POSシステムReCOREでは、リピート率の向上だけでなく、EC出品や在庫管理の業務効率化を実現できます。
ReCOREについてもう少し詳しく知りたいという方は、下記のボタンからお問い合わせや資料ダウンロードをぜひお気軽にお試しください。
監修者:本荘 幸大
卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。