古着屋を始めるには?開業のノウハウをまとめて一気に紹介!!
昨今の古着の流行とともに、古着ビジネスに興味を持つ方が増えています。
古着屋を始めて見ようと検討している人の中には、何から始めたら良いのかわからないと戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
古着屋の経営は、商品それぞれの特性が異なるため、商品の買取や仕入、在庫管理において、一般的な小売業と比べるとややわかりにくい点があります。
本記事では、古着屋を始める際の基本的な知識・ノウハウと、運営に欠かせないPOSシステムの説明や紹介をしています。
古着屋の経営を検討している人は、ぜひ記事内容をご確認ください。
目次
古着屋開業前に知っておくべきこと
古着屋を開業したいと考えている方の中で、古着屋の市場や必要な資格について実はあまり知らないという方もいらっしゃると思います。
本項では
- 古着屋の形態や市場について
- 古着屋を開業に必要な資格
- 古着屋の年収について
古着屋を開業するにあたって抑えておきたいというポイントとして紹介してきます。
古着屋の現状
古着屋とは、中古のアパレル製品を売買する店舗やオンラインショップのことです。
古着屋は全国各地に数多く存在しており、店舗型の古着屋をベースとしてネット販売に注力している店舗も多くあります。
最近では、実店舗を持たずに完全オンライン販売のみという事業形態を選択する個人事業主も増えてきました。
コロナ禍による自粛期間中の不用品の売却と昨今の物価高騰によってリユース品の需要が高まっている時流に加えて、古着が1種のブランドとしてファッションの流行になりつつある追い風を受けて急拡大しています。
日本の中古アパレルの市場規模は2022年の時点で4,587億円(推定)であり、中古車を除くリユース業界において1番大きな割合を占めています。
古着屋の資格
古着屋は店舗を構えて商品を仕入れつつ販売する流れは他の小売業と同じですが、都道府県公安委員会が所管する古物商許可の取得が必要です。
古物商許可とは衣類を含む中古品を売買する際に必要となる許可証のことで、中古品の売買に関わる全ての古物商に取得の義務があります。
ただし雇われた従業員は例外となることがあります。
古物商許可取得後は許可証を店舗の見えやすい位置に掲示しなければいけません。
また実店舗を伴わないオンラインショップのみの運営でも取得が必要です
古物商許可は、一度取得すると(申請内容に変更があった場合を除き)更新の必要はなく、維持費もかかりません。
古着屋の年収
古着屋オーナーの年収と一言で言ってもターゲット層や事業規模、営業形態の違いなど店舗ごとに千差万別で、年収には大きな差があります。
年収1000万円に到達する方もいるそうですが、信頼できる平均年収のデータはないようです。
個人経営の古着屋オーナーのケースを例にとり概算以下の通りです。
- 客単価6千円
- 1日平均5人来店
- 原価率40%
- 月25日営業
月の売り上げは、6,000円×5人×25日=75万円です。
原価率は40%で、75万円-75万円×40%=45万円、家賃や光熱費、維持費などを25万とすると月の利益が20万円なので、年収は240万円となります。
あくまでこれは一例で、集客率を上げるか客単価を上げる、もしくはコストの削減、営業日を増やすなど、収入を増やす方法は様々存在します。
古着屋開業にかかる資金は?
古着屋を開業するにあたって、気になるのは開業資金です。
比較的少ない資金で開業できる古着屋ですが、実際にどのくらいかかるものなのか、始める前にしっかり確認しておきたいポイントです。
本項では、初期費用と運営にかかる資金を説明します。
初期費用
結論から、初期費用の目安として500万円を考えておく必要があります。
初期費用の内訳としては店舗を借りる時の保証金、店舗の準備費、古着の仕入れ費用などが必要になってきます。
物販向けのテナントを借りる場合、賃貸料と保証金を合わせるとおおむね、100万円〜300万円程度必要です。
さらに、店舗の内装費用もかかりますので、店舗に関連する費用だけでも最低300万円は必要と考えておいた方が良いでしょう。
販売するための古着を1,000着用意する場合、必要資金は100〜200万円程度です。人を雇う場合、さらに費用がかかります。
500万円という目安は最低金額と考えておいた方が良いでしょう。
ランニングコスト
古着屋の運営は一般的な小売店と同じく、仕入れと人件費がランニングコストの多くを占めます。
仕入れは在庫や売り上げを考慮しながら、負担にならないように調整します。
集客が実を結んで品物が売れ始めたら少しづつ仕入量を増やしていくのがセオリーです。
店舗運営が軌道に乗り始めてきたことで従業員の雇用を考える際には、人件費は経営を圧迫しがちだということを念頭において慎重に検討する様にしましょう。
事業規模の拡大を目指す場合、ランニングコストとして集客にかかる費用も発生します。
さらに集客のために広告を出す場合は継続的な金額がかかってくるためランニングコストが高く原因となりえます。
広告宣伝費の削減策として無料のSNSアカウントなどの発信で集客する方法も有効です。
古着屋開業までの準備
古着屋を始めるにあたって、開業までの準備は必ず抑えておきたいポイントです。
資金調達からスタートする人は、具体的な方法を知っておいても損はないでしょう。
本項では古着屋を開業するまでに必要な準備を4つをピックアップしていますので、ぜひご確認ください。
資格の取得
まず古着屋を始める際には前述の通り、古物商許可の取得が必要です。
事前に管轄の警察署に相談に行き、必要な書類を集めて提出し、申請料19,000円を支払いましょう。
許可の取得までには、書類作成と審査の時間も含めておおよそ1カ月半程度の時間がかかります。
開業したい日が決まっている場合、逆算して早めに申請を終わらせましょう。
資金の調達
手元資金が心細い場合、資金調達を考える必要があります。
主な資金調達の方法は次のとおりです。
- 融資
- 助成金・補助金
- 投資
古着屋の起業で考えられる融資先は銀行、信用金庫、日本政策金融公庫などがあげられます。
融資を受けるには、事業計画書のほかに担保が必要となるケースもあります。
助成金や補助金は国や地方公共団体が事業を支援する目的で行われる支援金です。
最後に投資家からの投資による資金調達という方法もあります。
投資家と知り合う方法はいくつかありますが、ポピュラーな方法は共通の知り合いを介した紹介やビジネスコンテスト・ピッチイベントへの参加です。
事業計画書の立案
事業計画書とは、これから始めようとする事業の全体像を明らかにして、実現のための具体的な計画をわかりやすく明示するためのものです。
金融機関からの融資を受ける際に、事業計画書の提出が求められます。
金融機関から希望金額を融資してもらうためには、事業計画の実効性や想定される収益もしっかり計算して提出しなければいけません。
店舗経営におけるリスクと対処法に関しても、計画に落とし込む必要があります。
開業届の提出
開業届は事業の開業を税務署に届け出る書類です。
古着屋の事業を開始した日から1ヶ月以内に提出することが必要です。
開業届の提出は義務となっていますので、できるだけ早めに税務署へ提出しましょう。
開業届を提出する大きなメリットとしては青色申告ができるようになることです。
青色申告とは、会計帳簿を正しく記帳して確定申告を行うことで、税制の優遇措置をもらえる制度です。
青色申告は一定水準の記帳をしつつ、記帳内容に基づいて正しい申告をすることことで、最大65万円の控除や赤字の繰越などが可能になります。
〈初級編〉古着屋を始める
準備が終わればいよいよ古着屋の開業です。
開業にあたって、まず何から手をつけたら良いのでしょうか。
本項ではまず取り組むべき2つのポイントを紹介します。
古物台帳の作成
古物台帳とは古物商が古物の取引を記録するために作成する帳簿のことです。
古物台帳の記載は、古物営業法で盗難品の流通を防止する目的で定められています。
古着を取引する場合、古物台帳に以下の事項を記載・記録する必要があります。
- 取引年月日
- 取引区分(買取、販売、交換など)
- 品目と特徴
- 数量(1品ごとにすることが原則)
- 代価(受け入れた古物の金額)
- 個人情報(住所、氏名、職業、年齢、個人情報の確認方法)
古物台帳は店舗ごとに作成し、3年間保管する必要があります。
保管する媒体は紙だけでなく電子ファイルでも可能で、紛失した場合は罰則が与えられることがあります。
古着の管理
古着の管理は古着屋経営の要ともいうべき大切な仕事です。
古着は商品の情報や状態がそれぞれ異なるため、商品ごとのきめ細かな管理が必要とされます。
店頭に陳列している商品は見栄えは良いものの劣化が進みやすく、また倉庫内に眠っている商品はつい商品管理がおざなりになってしまいがちです。
商品の情報を正確に把握しておくと適正な価格設定や在庫の回転率アップに繋がるため、個別の商品情報が一目でわかるように常に整理された状態を目指しましょう。
古着の管理については、事業規模拡大に合わせてPOSシステムの導入を検討すると良いでしょう。
〈中級編〉古着屋を始める
古物台帳の作成と古着の管理ができれば、次はより効率的な古着屋の運営に取り組んでいきましょう。
本項では古着屋運営をより発展させるための内容を説明していますので、ぜひ内容をご確認ください。
ECモールに出品する
古着屋が更なる販路拡大と売り上げアップを目指すために、ECモールへ商品を出品する手段もあります。
ECモールへ出店する最大のメリットは、顧客が24時間場所を問わず自店の商品にアクセスができることが挙げられます。
複数のECモールへ出店すると在庫の回転率アップが見込めるなど大きな売上アップの可能性を秘めています。
一方で古着は商品の特性上、記載情報が多く出品作業が煩雑になることや商品のダブルブッキングが起こるなど在庫の連動に支障が出るという点から商品管理の手間が増えるデメリットもあります。
複数のECモールへの展開や実店舗との併売を考える場合、EC一元管理システムや在庫管理システムなどを活用するとスムーズなEC併売が実現できます。
顧客からの買取を行う
経営が軌道に乗ってきた段階で、仕入れ先として顧客からの買取を検討してみましょう。
仕入れ先の多様化は安定性や収益性においてとても重要です。
個人からの仕入れの場合、古物市場や卸売業者を介さないため比較的安価で仕入れることができます。
特に顧客から大量に不要な衣服を買い取ることができれば大きな利益を生むことがあります。
買取業務を始める場合、商品の特定と商品の査定という業務が発生します。
この業務のスピードと質はスタッフの知識や経験に依存してしまう側面があります。
過去の販売履歴やECでの出品情報を閲覧できるシステムの導入すると、買取業務が楽になるはずです。
売上情報を分析する
事業規模が大きくなるにつれて、売上情報の分析も必要になります。
売上情報の分析とは、売上データや顧客データ、在庫データなどの可視化やKPI分析などの経営分析などです。
メリットとしては商品のトレンドを把握することができることや、リピートして購入してくれる優良顧客を見出すことが可能になることです。
多くのデータが集まれば、より売り上げに繋がりやすい商品の陳列順序や集客方法まで幅広く経営戦略を組み立てることができます。
基本から応用まで、売上情報の分析はPOSシステムが可能にする面が多くあります。
古着屋の経営には、ReCORE POS
古着屋の経営を継続するにあたって、POSシステムはやがて必要となります。
事業の継続を前提として最初からPOSシステムを導入してみてはいかがでしょうか。
ReCOREは、リユース事業での利用を前提に考えられた古着屋の業務を超効率化するPOSシステムです。
仕入れから販売までの業務をシステムで一括管理出来るため、事業規模が大きくなるにつれて複雑になる業務の効率化に力を発揮してくれるでしょう。
さらにReCOREは基本のプランに加えてオプションとしてカスタマイズできるため、不要なコストを割くことなく店舗の拡大に合わせて拡張することができます。
本項では、古着屋のDXを推進するPOSシステムReCOREについて詳しく解説しています。
業務の効率化を検討している方は、ぜひ内容をご確認ください。
顧客管理機能
古着屋の運営では、古物台帳と呼ばれる顧客情報リストを作成し保管しなければいけません。
古物台帳の作成と管理には手間がかかりますが、丁寧な顧客管理が結果として顧客理解に役立つこともあります。
ReCOREの顧客管理機能は、古物台帳を兼ねた顧客情報のデジタル化と、店舗とオンラインショップの顧客情報の統合を可能にする機能です。
ReCOREには、顧客を細かく絞り込む機能や顧客に対してメール、SMS、LINEなどのメッセージを送信する機能が備わっているため、特定の顧客へ向けたピンポイントなアプローチも可能です。
顧客情報の管理に苦戦されている店舗オーナーの方にとって、ReCOREは力強い味方となってくれるでしょう。
在庫管理機能
商品ごとに異なる情報を持つ古着は在庫管理がとても複雑です。
ReCOREの在庫管理機能は、複雑な在庫管理を少しでもスムーズかつわかりやすくするために、商品マスタを活用して、個別の商品管理と同時に型番ベースの管理ができるシステムを採用しています。
さらに、在庫の状況のみならず具体的な在庫の場所まで特定できる点は、ReCOREの持つ強みの一つです。
ReCOREは商品の絞り込みも簡単にできるため、長らく在庫として売れ残っている商品をまとめて特定し値段を下げるなどの管理もできます。
アナログ管理では気の遠くなるような作業でも、ReCOREを使えば大幅に作業時間を短縮が可能です。
EC併売機能
複数のECモールや実店舗との併売は事業拡大を検討する上で避けては通れない道ですが、管理にかかる手間が大幅に増えるため実行にあたっては悩みどころです。
ReCOREのEC機能は、ECモール出品の際の「出品の手間」と「在庫管理の調整」という大きな課題を劇的に解決してくれます。
ReCOREにはテンプレート機能が組み込まれており、ReCORE内の1つの画面で複数モールに出品することができるため、出品はものの数分で作業完了できます。
さらに、複数のECモールと店頭の在庫を自動的に連動する機能まで備わっているため、在庫管理の煩わしさも大幅に改善できます。
どこかで商品が売れると一元管理されている在庫情報へ即反映されるため、売り違いのリスクもなくなるでしょう。
ReCOREを使えば、EC併売をこれまでにないほど効率化できます。
買取機能
ReCOREの買取査定機能は、買取査定をスムーズに行うためのアシスト機能を備えています。
過去の買取価格や他のECモールでの販売価格はデータベース化されており、簡単に確認できます。
経験や知識によって属人化しがちな買取査定も、ReCOREの買取機能があれば、個人間のばらつきを抑えることができるでしょう。
商品の詳細情報や服の状態や特徴まで細かく記入できるため、在庫管理もスムーズです。
テンプレート機能をうまく活用できれば、入力作業の手間は大幅に削減できます。
分析機能
ReCOREには、売上分析、在庫分析、スタッフ分析、会員分析という4つの分析ツールが備わっています。
売上分析機能は、商品の販売価格、在庫状況、回転率、粗利率など、店舗運営の状況を可視化できる機能です。
ReCOREがあればどこにいても一目で店舗の運営状況を把握することができます。
在庫分析の機能を使えば、長く売れ残っている在庫商品や売れ筋商品の分析が可能です。
的外れな商品戦略を回避して、無駄のないスリムな経営につなげることができます。
スタッフ分析機能は、勤怠管理だけでなく業務量まで把握できる管理機能です。
曖昧になりがちな評価査定もスタッフ分析機能を使えば、公平な判断を下せるようになります。
会員分析機能は、会員ごとの属性、来店頻度、休眠顧客、購買履歴などを詳細に分析できます。
販促施策を考えるときに大いに役立つでしょう。
ReCOREの分析ツールは詳細なデータ解析を元に、コンサルタントのサポートいらずで合理的な店舗運営を実現します。
ささげ代行サービス
ReCOREでは、EC出品の際の「商品撮影」「寸法計測」「商品説明文の作成」という商品を販売するための重要な作業を代行しています。
EC出品時の作業はとても手間がかかりますが、売上や顧客満足度に大きな影響を与える業務です。
ReCOREでは、そんな重要な業務を請け負うだけの経験とノウハウを蓄積しています。
商品を売るための商品撮影とアピールポイントを抑えた商品説明文にて、訴求力を高めます。
リソース不足の折にはぜひともReCOREのささげ代行サービスをご検討ください。
まとめ
昨今のリユースブームを背景に、古着の需要も高まりつつあります。
比較的新規参入しやすい古着屋の経営ですが、商品の特性上、事業規模が大きくなるにつれて手間のかかる作業は増えるばかりです。
古着屋の経営を検討している方は合わせてPOSシステムの導入も考えてみてください。
ReCOREは全ての古着屋の事業者におすすめできるリユース業界に特化したPOSシステムです。
監修者:本荘 幸大
卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。