【質屋経営】ポイントやメリットデメリット・デジタル化手法を紹介!

【質屋経営】ポイントやメリットデメリット・デジタル化手法を紹介!

質屋業界は市場成長率もマイナスとなっており、リユース業界の中でも衰退市場だと言われています。

質屋業界は全体を通してシステム化が遅れているのが特徴ですが、経営のデジタル化を見直すだけで自社の業績を向上させることも可能です。

しかし、質屋の経営に関わっている方今から経営を検討している方のなかには、

  • 質屋の経営を立て直すために何をすればよいかわからない
  • 質屋の経営で現状を変えるためにどうすればいいか知りたい
  • 質屋でデジタル化を進める方法を教えて欲しい
  • 今から質屋を経営しても上手くいくか不安になる

などのような疑問や悩みを抱えているのではないでしょうか。

質屋経営に関わる自社のクライアントでも多くの方が同じ疑問や悩みを抱えていることはよくあります。

このような方に向けて、質屋を経営する際のポイントやメリット・デメリット、デジタル化手法についてご紹介させていただきます。

質屋を経営するには?

まず、質屋を経営する上で質屋業界の動向について知っておく必要があります。

ここでは、質屋とはどのような業態か質屋を経営する上での注意点質屋は儲けられるのかということについて説明させていただきます。

そもそも質屋とは?

質預かりの流れ

質屋営業とは、お客様が持ち込んだ品物の査定を行い、品物に応じた金額を貸し出し、品物を預かり保管する業態です。

顧客が貸付金と利子を返済すると、品物を顧客に返却します。

利子を含む貸付金が返却されない場合は、品物は質屋の所有物となり、この状態を「質流れ」といいます。

質流れした品物を古物市場やECモールを通じて販売することで元金を回収することができます

店舗や在籍している鑑定士にもよりますが、質屋が取り扱う品物は時計、バッグ、貴金属、金券など多岐にわたります。

質屋は顧客にとって利便性が高い場所であり「お給料日までの少し足りない資金」「ご祝儀の費用」など急な資金需要に対応する場として、多くのお客様に利用されます。

加えて、質屋の魅力の1つは、質屋を買取販売と並行しながら経営することが可能なことです。

その理由としては、質屋と買取販売は共通の業務である「査定」が中心に行なわれるため、比較的容易に買取業務を併行しながら行うことができるからです。

そのため、質屋と買取販売の2本の柱を持ちながら経営することで売上を増加させるチャンスを掴むことができます。

質屋経営の注意点

質屋で経営していくには、各管轄都市の公安委員会から営業許可を取得する必要があります。

質屋の営業許可を取得するためには、質屋営業法により定められた、人的条件や質屋の営業に必要不可欠な保管庫の条件など細かく規制された項目を満たす必要があります。

特に品物の保管庫である質倉の条件は厳しく、防犯管理や建物が防火対策が整った建物、湿度や温度の調整が可能な空調設備など、質屋営業法で定められた設備を整えるためのコストが高くなる傾向があります。

また、質屋は基本的にお金を貸すことから始まるビジネスです。

質屋として開業する際には質屋の預かり期間が3ヶ月であることを考慮し、それを見越して開業にかかる資金や3ヶ月以上の人件費、設備費などを準備しておくことが重要です。

質屋で経営を始めるには、上記で説明したように質屋営業の許可を満たすためのハードルが高いことや、すぐに売上としてお金が入ってくるわけではないことを理解し、事前の準備を十分に行う必要があります。

質屋は儲けられるのか?

参考元:警察庁生活安全局生活安全企画課

質屋は消費者金融などの貸金業者と比較して、金利を圧倒的に高く設定でき利益率が大きくなりやすいので結果的に儲けることが可能です。

しかし、警察庁生活安全局生活安全企画課の調査によると、質屋の営業許可状況は平成24年から令和3年までの期間で年々減少し、3,270件から2,594件と大きく落ち込んでいます。

この事実に加えて、質屋を利用している人がだんだんと減少しているため、質屋業界は年々縮小し続けている状態となっています。

そんな衰退している質屋業界ですが、他の事業者と差別化を図り、市場シェアを確保していければまだまだ十分にチャンスが残されています。

他の事業者との競争を制し、市場シェアを獲得していくためには、質屋に適した新しいシステムを導入し、業務の効率化を追求することが重要です。

システムの導入により顧客獲得につなげるマーケティング活動や、より大きく利益を生むためにEC出品などを行うことができるになります。

今までできていないかった施策を進めることで、利益を生み出す仕組みを構築することができます。

このように質屋業界で儲けるためには、業務効率化を目的としたシステム導入を実施し、デジタル化が進んでいない他の質屋との差別化を図ることが重要です。

質屋を経営するメリットとは?

ここまで、経営をする上で知っておくべきことについて説明してきました。

質屋を経営するメリットは大きく分けて金利が圧倒的に高いこと」「ほとんどリスクないこと」「買取販売業務を並行できること」の3つです。

ここからは、質屋を経営するメリットについて詳しくご説明させていただきます。

利息が高く利益が大きい

 質屋金融庁直轄の金融業者
融資の上限金利年利109.5%年利15~20%

参考:e-Govポータル(質屋営業法)

質屋ビジネスの最大の特徴は、他の貸金業者と比較して利回り上限が極めて高いという点です。

質屋営業法によると、質屋は融資の上限利回りは驚異的で109.5%まで設定することが可能です。

これは、金融庁直轄の金融業者の年間利回り15〜20%と比較して、非常に大きな差となります。

このように、質屋は上限金利が圧倒的に高いため、利益率の高い経営を実現することが可能です。

ほとんどリスクなくお金を貸せる

一般的に銀行や消費者金融では、融資したお金と利息が返済されない「貸し倒れ」のリスクが存在します。

しかし、質屋では他の貸金ビジネスと比較して、貸し倒れのリスクを大幅に軽減しながら融資することが可能です。

その理由としては、質屋では、顧客が3ヶ月以内に「元金+利息」を支払えない場合には、質屋側が顧客に融資した元金で顧客の品物を買い取ったことになり、品物の所有権を質屋側に移すことができるからです。

万が一、貸し倒れが起こったとしても、顧客から預り保管していた品物を売却してお金を回収することができます。

質屋では貸し倒れした場合でも元金を取り返すことができるため、お金が返ってこないリスクを最小限に抑えながら儲けることが可能です。

買取販売と並行できる

質屋は経営しながら、買取販売業務も手がける事業者が一般的です。

質屋では質預かりを行う際に査定し品物に応じた額を融資を行うだけでなく、その品物を質蔵で適切に管理する必要があります。

さらに、質流れした際には、その品物は事業者が所有する物となるため、品物を販売して元本を回収します。

このように質屋を経営する上で必要な査定・在庫管理・販売という要素が買取販売業務にも適用されます。

質屋業務と買取販売業務が似ているという経緯から、質屋を経営しながらも買取販売を並行することができます。

買取販売を並行して行うことで、質屋以外でも利益を得る仕組みを作ることが可能です。

質屋を経営するデメリット

質屋のメリットを聞くと、リスクが低く金利が高いことや質屋と買取販売の柱を2本持ちながら経営可能なことを知ると、リスクがないように感じると思います。

しかしながら、質屋を経営する上でリスクも存在します。

ここからは、質屋を経営する上でのデメリットについて説明させていただきます。

在庫管理のためにスペースが必要

質屋では顧客から預かった品物を最高の状態で保管し続け、品物の状態をできる限り変化させないように取り扱う必要があります。

品物を大切に管理するために、保管スペースの湿度や温度管理の徹底、盗難から品物を守るための十分な防犯管理などが求められます。

質屋の品物の保管設備の基準は、公安委員会により規則が定められており、質屋の許可を得るためには規則に基づく保管設備の設置が必要です。

例えば、保管設備は営業所と原則同一敷地内に設ける必要があり、床面積が11平方メートル以上かつ、容積が30立方メートル以上でなければならないことが定められています。

そのためこのような設備を施設し、維持するためには一定の金額が必要となります。

コピー品を質預かりするリスク

査定を行うにあたってコピー品などの不正商品を取り扱う可能性があるということを頭の中に置いておく必要があります。

不正商品のクオリティが上がっている現代では、専門的な知識を持った店員が査定を行わなければ、不正商品を預かってしまう可能性があります。

不正商品を預かり、その品物が質流れしてしまった場合は事実上の「貸し倒れ」となってしまいます。

したがって、査定を行うスタッフは専門的な知識やノウハウを持つ人材でなければならず、気づかずに不正商品を買った場合には取り返しのつかないほどの大きな損失に繋がる可能性があります。

不正商品を質預かりを避けるために、査定の質を向上させ買取の属人化しないように、商材に関する情報をスタッフ全員が学び続けることが重要です。

システム化が遅れている

質屋を経営する事業者の多くは、在庫管理や古物台帳などをExcelや紙で管理しており、アナログもしくは比較的古いシステムを導入していることが一般的です。

しかしこのようなアナログな管理方法では、適切な在庫管理や個人情報を利用した販促などの業績アップの施策を行う時間が制限されるというデメリットが発生します。

最新のシステムへ移行することにより、EC出品なども効率よく行うことができるようになり売上向上に繋げることができます。

デジタル化を促進させることで、在庫管理や集客、EC出品などをより効率的な経営を行える環境を整えましょう。

質屋経営のポイントとは?

質屋を経営する上で大切になることは、「顧客の定着」「買取販売と質屋をバランスよく行うこと」「EC販売の強化」「最新のデジタルツールの導入」が重要な要素となってきます。

ここからは、質屋を経営する上でのポイントについてご紹介します。

顧客の定着

集客を行うためには、新規の顧客に対して行う新規集客と既存の顧客に対して行うリピート集客があります。

しかし、質屋を利用する習慣が少なくなっている現代において、まずは既存顧客が継続的に利用してもらうことが非常に重要です。

そのためには、顧客のニーズに合致した販促ができるような仕組みを作ることが必要です。

顧客に合わせた販促を実現するためには、顧客情報を活用した販促が可能なシステムの導入を検討することが1つの解決策です。

顧客管理が可能なツールを使用することで、顧客に合ったOne to Oneマーケティングを展開することができ、長期的な売り上げの安定化を目指すことができます

買取・販売業務と質業務をバランスよく行う

新規顧客の流入が難しい質屋業界では、売上を伸ばしていくためにも質屋業務以外の業務を取り入れながら経営していくことが必要です。

そんななかでも、買取販売は類似点が多い業態で「買取査定」「在庫管理」「顧客管理」「販売」などを行います。

そのため、質屋で運営している事業者にとって、買取販売は業務の拡大とともに業績向上を目指すために最適な選択肢であると言えます。

このように、質屋は衰退の一途をたどるなか、売上を向上させていくためには質業務と買取販売業務を並行することが重要なポイントです。

EC販売の強化

EC

質流れが発生した場合、質屋はその品物の販売を行うことがありますが、多くの質屋を経営している事業者は、比較的利益率の低い古物市場で販売していることが多いです。

しかし、質流れした品物で利益を最大化するには「メルカリ」など顧客と直接取引できるECでの販売が重要です。

ECモールは、業者同士で取引する古物市場と比較し、顧客に直接商品を売ることでより高価格で販売できるという特徴もあります。

さらに、1つのECモールへの販売だけでなく、複数のECモールに出品することで販路拡大を実現し、売上向上につなげることが可能です。

したがって、質流れした品物や買取販売で得た商品を販売できるように、ECモール販売の強化しておくことが重要です。

最新のデジタルツールの導入

質屋経営において、最新のシステムを利用して社内のデジタル化することが重要です。

デジタルツールのなかでも、質業の管理や在庫管理や消費者の行動を把握できる機能が備えられている、ツールの導入をおすすめします。

質屋に特化したシステムを使用することで、質預かりした品物をデータで管理するのはもちろんですが、顧客情報と連携して質預かりから質流れまでの期間を管理できるようになります。

さらに、POSシステムによっては分析機能も搭載しており、顧客データを基に販促を行うことで、より効率的な集客活動が可能なります。

また、一部のPOSシステムはプリンターとも連動しており、従来Excelで行っていた保管ラベルや質札の印刷を1つのシステムだけで簡単にできるようになります。

このように最新のデジタルツールを導入することで、以前は手間がかかっていた作業を大幅に削減することが可能となります。

質屋の経営に最適なPOSシステムReCORE

ここまで質屋経営を成功させるためのポイントについて解説してきました。

しかし、近年の質屋経営は、質業務だけでは収益を安定の安定化させるのは難しくなっています

そこで重要なのが質屋経営のポイントを抑えたシステムを導入することです。

これらを一気に解決するのが大変だと思いますが、それを実現することが可能にするのがクラウド型POSシステム「ReCORE」です。

ReCOREは質屋や買取販売で必要となる、査定質の預かり融資、そして質流れ、さらには買取販売EC出品管理顧客管理、在庫管理までを一元化できる革新的なシステムです。

ここからは、質屋で経営する際に最適なPOSシステム「ReCORE」について詳しく解説していきます。

質管理機能

質機能

質屋には、「査定」「入質」「利入れ」「出質」「流質」などの他の業態とは異なる特殊な過程が存在します。

質屋の事業者はこれらの業務を紙やエクセル、古いツールで管理していることが多く、非効率的な作業が多くなっています

しかし、ReCOREでは上記のような質屋の業務を完全デジタル化しながら運営することが可能です。

ReCOREならPOSシステムと連動しており、自動的に質流れした品物が販売在庫として登録されるため質預かりの商品と販売在庫の商品をすぐに把握できます。

また、買取販売で買い取った品物を販売在庫として管理できるのはもちろんですが、複数店舗を運営している場合には店舗間の在庫連携も可能です。

ReCORE1つで、質屋の基本的な機能から複数店舗間の在庫管理まで実現できます。

買取機能

買取査定

買取査定を行うためには、真贋鑑定や適切な商品価値を設定する目利き力が求められます

多くの企業では、買取業務の際に業界や商材に関する、知識や経験が必要になるため買取の属人化が起こり、買取査定ができるスタッフが不足するという問題がよく見られます。

ReCOREの買取査定機能では、複数のECモール上で販売されている同一商品の買取価格を参照にしながら査定を行うことができます。

また、データを社内で蓄積することができるため、過去に売買した履歴を確認することができます。

過去の自社での買取価格と比較することで、買取査定の属人化からの脱却が可能です。

ReCOREの買取査定機能を活用することで、査定に関する知識が少ないスタッフでも査定金額がばらつくことなく査定でき、売上の安定化に繋がります

EC管理機能

質屋では質流れした品物を古物市場や店頭だけでなく、メルカリやYahoo!オークション!などのECモールでも販売することにより販路を拡大することで売上を増加させることが可能です。

しかし、EC出品を行うためのシステムを導入できてない事業者は、ECモールごとに出品しなければならず、複数モールへの出品には作業工数が多く手間がかかってしまいます

ReCOREでは、Amazonや楽天市場はもちろん、メルカリShops、、Yahoo!オークション、yahoo!ショッピング、Shopify、楽天ラクマなどの複数ECモールへの同時出品が可能です。

さらに、質流れした品物をReCORE上でそのまま販売在庫として管理することもできるため、すぐに在庫として管理している品物を複数のECモールへ出品することが可能です。

ReCOREを活用することで、EC出品にかかる作業工数を大幅な減らすことができ、より多くの商品を複数のECモールへ出品できるため、売上を向上させることが可能です。

顧客管理機能

顧客

質屋の業界が厳しい現状のなかで、過去に利用した顧客に対するリピート集客が重要になってきます。

そのためには顧客ごとに最適化した販促メッセージの送信を行い、リピート利用を促す必要があります。

ReCOREでは、顧客管理機能が搭載されており、預かった商品属性や顧客属性の把握をすることができるため、その情報を基にSMS、メールでの販促メッセージを送ることが可能です。

さらにReCOREではLINEミニアプリと連携することができ、会員となった顧客に対して、LINEを活用した顧客の囲い込みが可能です。

また、ReCOREのデータとLINEを連携することで、顧客はポイントや購入履歴を確認することができます。

このようにReCOREでは顧客情報を活用した販促が可能であり、継続的な売上の確保に繋げることが可能です。

まとめ

質屋の業界の現状は年々衰退していますが、社内を完全デジタル化し、業務効率化することで高い金利を活かしながら儲けることが可能です。

質屋は預かった品物に応じて融資を行うため貸し倒れしても元金は補償されており、他のビジネスと比較しリスクを減らして運営することが可能です。

本記事で紹介したPOSシステムReCOREでは、質屋を経営するために必要な機能の搭載はもちろんですが、買取販売をする上で欠かせない買取機能、在庫管理機能、EC出品機能、顧客管理機能などが搭載されています。

ReCOREを活用することで、質屋を経営しながら買取販売やEC出品を行い、業績の向上を目指すことが可能です。

本記事を読んで、ReCOREの詳細を知りたいと思った方は、資料ダウンロードお問い合わせボタンからお気軽にご連絡ください

監修者:本荘 幸大

卒業後は株式会社船井総合研究所に入社し、ヘルスケア業界やフィットネス業界、飲食業界など幅広い業界のコンサルティングに従事。その後2022年4月より最年少メンバーとしてNOVASTOに入社し、リユース・リテール企業へのコンサルティングを行いながら社内ではマーケティングチームの立ち上げも行っている。

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